精神科医Dr.Chikaの音楽と認知症

楽曲制作と認知症音楽療法に取り組んでおります。文章を書くのはあまり得意な方ではないため、読みづらい箇所もあるかと存じますが、ご容赦いただければ幸いです。

【音楽療法新聞】 2020年8月

認知症重症者への「個別音楽療法」最新の施行結果と、楽曲制作の情報を月刊でお届けします。

認知症専門床での個別音楽療法 

私が勤務する認知症専門老人保健施設に入所されている認知症の重症者の方に、ヘッドフォンで個々の思い出の曲を聴いていただく個別音楽療法

施行終了した方についての報告です。作業療法士さんとの動画と共に、お届けします。


Dr.Chikaの『音楽と認知症』(その7)~パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます【方法解説】施行開始!Dさんの反応と昭和の音楽背景

個別音楽療法の報告4【長期継続】

匿名Dさん  70代後半/男性 アルツハイマー認知症(HDS-R3点)

 【普段の様子】

歩行:手引き リハビリ参加:不可 自発語:なし 問題症状:介護抵抗・作業せん妄 意思疎通:不良

【好きな曲の情報】

具体的な曲の情報はないが、普段から周りで音楽が流れていると歌う様子が見受けられ、音楽が好きな様子があった。

【反応が良かった聴取曲】

銀座の恋の物語(石原裕次郎・牧村旬子)・浪花恋しぐれ都はるみ岡千秋)・北酒場細川たかし)・大阪しぐれ都はるみ)・舟唄(八代亜紀)・新宿ブルース(扇ひろ子)・真っ赤な太陽(美空ひばり)・ブルーライトヨコハマいしだあゆみ)・上を向いて歩こう坂本九

【聴く前の様子】

テーブルを動かしている・椅子に触っている・服をいじりながら独語あり・靴を脱いだり、靴下に手を入れている・手すりを叩いている

【聴いている時の様子】

表情が明るくなり常に鼻歌を歌っている。時々膝を叩く様子あり。歌詞を口ずさむ。テーブルを叩いてリズムをとっている。曲が終わると手が止まる。「なかなか自分から歌が上手くなるのは難しいよね」と涙を流す。音楽を流しだすと指でOKサインをした。「こういうのを聞いて、ここでやればいいと思う」など自発的な発言が増える。膝を叩き足も持続的に動いている。スタッフが「知ってる曲はありましたか?」と聞くと「まぁ大体は」と答え意思疎通が取れている。ジェスチャーを入れながら感想を話そうとしている。聴き終わると「お互い頑張りましょう」と発言あり。「母ちゃんはズバズバいう人だった」と回想する発言もあり。歌詞がはっきりと歌うこともあった。

【長期継続の結果】

 とても反応が良いことと、個別音楽療法以外のリハビリ介入が困難なご状態であることから、3ヶ月間継続した。

HDS-Rの変化:3点(施行前)→4点(1ヶ月後)→3点(2ヶ月後)→3点(3ヶ月後)

QOLスコアの変化:17点(施行前)→22点(1ヶ月後)→22点(2ヶ月後)→22点(3ヶ月後)

【普段の様子の変化・特記事項】

食事介助を行なっていた介護士さんより、食事を自力で食べるようになったと、嬉しい報告があった。

 

drchika.hatenablog.com

drchika.hatenablog.com

  

*個別音楽療法は私が勤務する認知症専門老人保健施設での独自の取り組みとして、認知症重症者のQOLの向上を目的に、対象者を選定した上で、作業療法士さんによるリハビリの一環として行なっております。

*お一人当たりの施行回数は1回3曲を5回(全15曲)が基本で、特に反応の良い方や通常のリハビリ介入を行えない方については、長期間(最長3ヶ月)継続して施行しています。

*【聴く前の様子】と【聴いている時の様子】は、作業療法士さんの記録から抜粋しています。

 

集団音楽療法(演奏会)

新型コロナウイルス感染症予防の観点から現在休止中です


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ第3回』~集団音楽療法

 

オリジナル曲

今月の曲

眠りのためのピアノ曲  ロング・メドレー 第2弾 


【眠れる曲 ピアノ・バージョン】精神科医Dr.Chikaの「眠りのためのピアノ組曲」【Vol.2】

眠りのためのピアノ曲 第6番〜第15番を、眠っている犬の写真と共に、お届けしています。明るい曲、悲しい曲など、いろんな曲調の曲がメドレーになっています。眠りやリラックスなどの一助となれば幸いです。

配信ストア一覧

www.tunecore.co.jp

ビートルズ全曲カバープロジェクト

 10曲ピアノメドレーのVol.4を制作しました。


Dr.ChikaのBeatles ビートルズ ・ベストセレクション・パートⅣ

 【曲順】

  1. Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band
  2. With A Little Help From My Friends
  3. Eight Days A Week
  4. Glass Onion
  5. Paperback Writer
  6. A Hard Day's Night
  7. You Never Give Me Your Money
  8. Rocky Racoon
  9. Rain
  10. Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band(Reprise) 

ビートルズの有名な名曲と、隠れた名曲の両方を、ピアノ・メドレーでお楽しみいただければと思います。

drchika.hatenablog.com

 

エッセイ「大衆音楽文化の変遷」 

認知症専門老人保健施設に入所される利用者さんは70代後半から80代、90代の方がほとんどです。多くの利用者さんの思い出の曲が流行した時代である50年前は、現代とは音楽的な背景も大きく異なります。

この50年で、音楽の種類も個人の嗜好性も非常に多様化し、世代の流行曲という概念は薄れてきているようです。音楽の媒体もレコードからCD、さらにダウンロード・ストリーミングへと大きく形を変えました。また、消費形態が多様化し、音楽自体に無関心である人の割合も増えたのだそうです。

1965年の東京オリンピックを契機にテレビが普及し始めた頃は、メディアや消費の形態が現在よりも限られており、多くの人が親しんだ流行曲がありました。施設に入所される利用者さんは、お話ができない状態の方も多いですが、この流行曲を聴いてもらうと、ほとんどの方が口ずさむ様子が見受けられます。

一方、個別音楽療法を行なっている利用者さんの中には、少数ではありますが、昭和の歌謡曲ではなく、異なるジャンルの音楽を好んで聴いている方もいらっしゃいます。

今後、その様な多様性はより顕著になっていくと思います。

個々人が好む曲を、ピンポイントで聴いていただけるよう、一層の工夫をしていきたいと思います。

 

お読みいただき、ありがとうございました🎧🐈📰

 

 バックナンバー

drchika.hatenablog.com

 

「新型コロナウイルスから認知症高齢者を守ろう」1.消毒

新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い、私が勤務する認知症専門老人保健施設では、100名近くの利用者さんを感染から守るべく、様々な対策を行なっています。

今回は消毒について、看護師のKさんと対話形式の動画とともに、ご紹介をさせていただきます。 


Dr.Chikaの『新型コロナウィルスから認知症高齢者をまもろう』~1.消毒

 

施設の中での消毒(職員)

  1. 職員玄関に消毒液設置:出勤したらまずは手指消毒
  2. 1ケア(手技)1手洗い:消毒液を小ボトルに入れて持ち歩き、1ケア・1手技ごとに、手指を消毒する

施設の中での消毒(利用者さん)

  1. 食事前の手洗い:石鹸での手洗いを介助する
  2. 食事前・おやつ前の手指消毒:手洗いに加えて、消毒液を利用者さんの手にプッシュして回る。自身で手を擦り合わせてくれる方が多いです。

帰宅時の消毒(職員)

  1. 手指消毒
  2. 鞄や郵送物などの表面の拭き取り
  3. 靴をスプレー消毒
  4. まずは入浴

施設内の消毒・掃除・換気

  1. 机やドアノブなど、触れやすい場所を中心に消毒・掃除
  2. 換気:出来るだけドアを解放する。サーキュレーターを設置。

 

利用者さんご自身では、感染予防を行うことができないご状態です。

また処置や介助の際には、利用者さんに直接触れるため、接触感染のリスクがあります。

職員が媒介することがないよう、施設内での1ケアごとの手指消毒を習慣化するとともに、日常生活での感染予防策を徹底し、施設内にウイルスを持ち込まないよう、

努めて行きたいと思います。

 

 

drchika.hatenablog.com

drchika.hatenablog.com

 

【音楽療法新聞】 2020年7月

認知症重症者への「個別音楽療法」最新の施行結果と、楽曲制作の情報を月刊でお届けします。

認知症専門床での個別音楽療法 

私が勤務する認知症専門老人保健施設に入所されている認知症の重症者の方に、ヘッドフォンで個々の思い出の曲を聴いていただく個別音楽療法

施行終了した方についての報告です。作業療法士さんとの動画と共に、お届けします。


Dr.Chikaの『音楽と認知症』(その6)~パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます【方法解説】施行開始!A・B・Cさんの反応

個別音楽療法の報告1-1

匿名Aさん   70代前半/女性 前頭側頭型認知症HDS-R 7点)

【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:一部 自発語:なし 問題症状:独語 意思疎通:可能

【好きな曲の情報】

美空ひばり 

【聴く前の様子】

独語が見られ、声かけにも拒否的

【結果】

ヘッドフォンをつけようとすると怒ってしまい、聴きたくない様子。

★追記:個別音楽療法の報告1-2(再施行)

約10ヶ月後、時期を変えて、再度試みました。

初回とは全く異なり、大変良い反応が見られました。

【反応が良かった聴取曲】

川の流れのように/リンゴ追分/真っ赤な太陽/お祭りマンボ/港町十三番地/愛燦燦/越後獅子の歌(美空ひばり)

【聴く前の様子】

徘徊している・椅子に座りずっと腕を掻いている・穏やか

 【聴いている時の様子】

曲が始まるとすぐに声量大きく歌いだす。笑顔絶えず、時々声をあげて笑う。独自の歌詞やテンポで歌うことも。Aメロが流れている時にサビを歌っていることもある。「涙こらえて」「涙こぼして」「泣かないよ」といった涙と関連のあるワードを独自に歌詞に入れて歌っている。「パンパンパン・・」と言いながら手を広げたりアクションが入ることもある。足でリズムをとっている。一緒に聴いている利用者さんの歌声に「すごい声」と笑っていた。

【コメント】

初回施行時はヘッドフォンをつけようとすると怒ってしまい、施行ができませんでしたが、その後精神症状が落ち着いてきた様子であったため、再施行を試みました。

その結果、大変良い反応が見られました。怒りっぽくなることも認知症の症状の一つですが、心理的な症状は時間の経過に伴い変化していきます。ご本人のペースに合わせて、時間や時期を調整して施行することが大事であると感じました。

 

個別音楽療法の報告2

匿名Bさん   90代前半/男性   認知症HDS-R 4点)

【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:不可 自発語:なし 問題症状:異食・食事摂取低下 意思疎通:不良

【好きな曲の情報】

なし

 【結果】

施行開始日の前日に、身体の体調不良のため点滴を開始した。

止むを得ず施行を中止した。

 

個別音楽療法の報告3【長期継続】

匿名Cさん  60代前半/女性 認知症HDS-R 5点)

 【普段の様子】

歩行:寝たきり リハビリ参加:不可 自発語:あり 問題症状:大声 意思疎通:可能

【好きな曲の情報】

山口百恵・荻野目洋子・郷ひろみ:ご家族よりCDを持参いただいた

【反応が良かった聴取曲】

いい日旅立ち/イミテーションゴールド/プレイバックPart2/ロックンロールウィドウ/横須賀ストーリー/乙女座宮/謝肉祭/青い果実/愛に走って(山口百恵

【聴く前の様子】

ベッド上で傾眠・眉間にしわを寄せて無言・大声で独語が続いている時もある

【聴いている時の様子】

はっきりと声に出して歌っている:手足を共に動かしている。常に笑顔。特に好きな曲では最も大きな声が出る。2度目以降はスタッフが音楽を聞きましょうと声かけをするだけで目を見開き笑顔に。前奏から「パパパ」と歌いだす。自ら曲名を言う。曲を止めると、口角が下がりがっかりする様子。山口百恵さんのCDを一通り聴き終わり他のCDに変更すると、「知らない」と顔をしかめどんどん表情が曇る。「変えてー」と嫌がっている。再び山口百恵のCDに戻すと笑顔で歌いだす。山口百恵の話を自ら語り始める。曲が終わった後もリズミカルに声出しあり。「愛に走って」が最も反応良く、腕を上下させてリズムをとる。笑い声を漏らしながら歌う。

【長期継続の結果】

 とても反応が良いことと、個別音楽療法以外のリハビリ介入が困難なご状態であることから、3ヶ月継続した。

HDS-Rの変化:5点(施行前)→8点(1ヶ月後)→11点(2ヶ月後)→6点(3ヶ月後)

QOLスコアの変化:18点(施行前)→21点(1ヶ月後)→21点(2ヶ月後)→21点(3ヶ月後)

【普段の様子の変化・特記事項】

大声を出すことが少なくなった。 

 

drchika.hatenablog.com

 

drchika.hatenablog.com

  

*個別音楽療法は私が勤務する認知症専門老人保健施設での独自の取り組みとして、認知症重症者のQOLの向上を目的に、対象者を選定した上で、作業療法士さんによるリハビリの一環として行なっております。

*お一人当たりの施行回数は1回3曲を5回(全15曲)が基本で、特に反応の良い方や通常のリハビリ介入を行えない方については、長期間(最長3ヶ月)継続して施行しています。

*【聴く前の様子】と【聴いている時の様子】は、作業療法士さんの記録から抜粋しています。

 

集団音楽療法(演奏会)

新型コロナウイルス感染症予防の観点から現在休止中です

今年3月の演奏会の様子です。


【精神科医Dr.Chika】『 老健演奏会 卒業式テーマ【集団音楽療法】」』

オリジナル曲

今月の曲

眠りのためのオルゴール曲 ロング・メドレー 第2弾 


【眠れる曲 オルゴール・バージョン】精神科医Dr.ChikaのオリジナルBGMメドレー・眠りのための組曲【Part2】

眠りのためのオルゴール曲 第6番〜第15番を、眠っている猫の写真と共に、お届けしています。明るい曲、悲しい曲など、いろんな曲調の曲がメドレーになっています。眠りやリラックスなどの一助となれば幸いです。

配信ストア一覧

www.tunecore.co.jp

 

ビートルズ全曲カバープロジェクト

ピアノver.10曲メドレーのVol.3を制作しました。


Dr.ChikaのBeatles ビートルズ ・ベストセレクション・パートⅢ

【曲順】

  1. Here Comes The Sun
  2. I Am The Walrus
  3. Help!
  4. Golden Slumbers
  5. Hey Bulldog
  6. I’m So Tired
  7. If I Needed Someone
  8. The Long And Winding Road
  9. I’m Down
  10. Her Majesty

ビートルズの有名な名曲と、隠れた名曲の両方をピアノ・メドレーでお楽しみいただければと思います。

drchika.hatenablog.com

 

お読みいただき、ありがとうございました🎧🐈📰

認知症老健の新型コロナウイルス感染症対応2020 7/12[COVID-19]

今年の1月末頃より、新型コロナウイルス感染症の流行が始まり、

私の勤務する認知症老健でも、日々、話し合いや対策を重ねております。

幸い、現在まで施設内で陽性者は出ておりませんが、

近隣の施設等でも感染者の報告が増えている中で、

一層の対応強化が必要な状況となっております。

 

現在の状況

リハビリ・レクリエーション

演奏会を含む集団のレクやリハビリは現在も休止しております。

個別のリハビリは継続できています。

個別音楽聴取も継続できています。

 

面会・外出など

面会や急を要さない外出の中止の対応を行っておりましたが、緊急事態宣言解除後は、

対面ではないものの、電話での面会を開始しております。

但し、今後の感染状況により対応方針を都度確認していく必要があります。

 

検査体制の強化

先週より施設内での利用者さんや職員を対象とした抗体検査・抗原検査を開始しております。

施設内での感染状況・有無を可能な限り把握することで、感染防止に努めていく方針です。

 

認知症老健は、重症化のリスクが高いとされる持病のある高齢者が100名近く入所されています。

認知症の他に、身体疾患を持たれている方が多く、マスクの着用などの利用者さん自身による感染防御を行うことができないご状態である方がほとんどです。

 

認知症老健での新型コロナウイルス感染症対策の状況については今後も記録を行っていけたらと思います。

 

お読みいただき、ありがとうございました🌐

 

drchika.hatenablog.com

drchika.hatenablog.com

drchika.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

【楽曲制作】作曲・録音 〜眠りのためのオルゴール曲ができるまで〜

眠れるオルゴール「GoodNight」

これまでに作曲した楽曲の中で、最も多く再生をいただいている曲です。

お聴きいただき、どうもありがとうございます。

少しでも、眠りやすくなった・・という方がいたらとても嬉しく思います。


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲オルゴールバージョン【Goodnight】 赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽

 

今回は、オルゴール曲が出来上がるまでの過程の中で、作曲の流れについての概要をお伝えさせていただきます。

作曲・録音

(1)メロディー(モチーフ)のストック

現在制作している楽曲は、過去に思いついたメロディーをボイスレコーダーへ録音・ストックしておいたものを元に、随時メロディーを補足して編曲を行っています。

メロディーが浮かんだ時に、忘れないよう、ボイスレコーダーや携帯のボイスメモに録音をしています。

この一つのメロディーのまとまりをモチーフと言います。

中には10年以上前に録音したデータもありますが、年月が経ってから改めて聴き直し、使えるものを選んだ上で、制作を始めます。

 

(2)メロディの補足

一つの曲には複数のメロディのまとまりがあります。

曲に出てくる順番でAメロ・Bメロ・Cメロ・・と呼ばれます。

J-PopではCメロ=サビである3部構成であることが多くなっています。

Bメロ=サビの場合は2部構成と言われます。(ビートルズの曲は2部構成が多いです。)

(1)で思いついたメロディは大体サビなどの曲の1部分であることが多いため、残りの部分のメロディーを、その場で考えて補いながら、midi鍵盤で全体を録音していきます。

(3)コードを録音

まずはメロディに当てるコードを探って簡単なコード譜としてメモします。

DTMで音色等の設定を行い、仮のテンポを決めてから録音ボタンをおして、数小節を目安に演奏していきます。

(4)メロディを重ねる

コード伴奏に合わせて、メロディを重ねて録音します。

(5)逆の場合などもある

ここまで基本的な流れを記載いたしましたが、特に決まりがあるわけではなく、随時順序が前後する場合もあります。

例えば先にメロディを録音してから、コードをつける場合もあります。

midi録音の場合は録音後のデータ修正は可能ですが、できるだけ正確に録音しておいた方が編集の作業がよりスムーズになります。

録音する部分は基本的には各メロディにつき1回で、ワンコーラス分(歌謡曲での1番の部分)です。

 

録音が終わったら、編集の作業に入ります。

 

(5)編集方法 

編集方法(DTMの基本的な内容)については、以前サイコセラピー研究所のブログの方で、概要を書かせていただいております。

 

www.allin1.co.jp

 

簡単ではありますが、メロディーを思いついてから、楽曲データが仕上がるまでの概要をお伝えさせていただきました。

 

お読みいただき、ありがとうございました🐈🎧♫

 

 

 

 

認知症老健での新型コロナウイルス感染症への対策 〜施設での集団感染を防ぐために〜

新型コロナウイルスによる肺炎が流行しつつあります。

重症化・死亡した方の多くは基礎疾患がある方や高齢者とされています。

私が勤務する認知症老健には介護を要する認知症高齢者の方々が100名近く入所されています。

万が一施設内で感染があった場合、集団感染・重症化が懸念されるため、今後の拡大に伴い施設内で感染者を出さないことが急務となります。

認知症施設で経験した感染症の流行

感染症の類では、これまでに、施設内でのインフルエンザの流行・疥癬(ヒゼンダニの寄生による皮疹)の流行を経験しました。

感染経路はインフルエンザは飛沫感染接触感染、疥癬接触感染ですが、いずれも一人の感染確定者が出てから短期間で数十人へ広がりました。

一人の確定者が出た時点ですでに他の方へも感染していたと考えられます。

終息にはインフルエンザでは1~2ヶ月、疥癬では4ヶ月を要しました。

特にインフルエンザの流行時は対応に当たった職員の罹患も重なり、少ない人員の中で対応を行いました。

施設での感染ルート

感染源の特定はできませんが、施設の利用者さんは基本的に施設の外へ出ることがないため、考えられる感染経路としては面会時やご家族との外出・外泊、職員からの媒介、あるいはご入所される時点ですでに感染されていたなどの可能性が考えられます。

新型コロナウイルスの施設での感染予防

今回の新型ウイルスについては、飛沫感染接触感染が感染経路とされます。

現時点では、媒介の要因となりうる職員の感染予防と施設内の衛生管理・来訪者の渡航歴聴取を行なっていく方針となっています。

 

今後の状況によっては、更に対応を拡大させる可能性もありますが、

利用者さんの感染予防を優先して随時検討していきたいと思います。

 

お読みいただきありがとうございました🌐

【音楽療法新聞】 2019年1月

本日より、認知症老健の個別音楽聴取を再開しました。

米国を中心に行われている思い出の曲をヘッドフォンで聴く手法です。


Dr.Chikaの『音楽と認知症』パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます

前回までは効果判定を目的とするものでしたが、今回は持続的に、認知症老健のサービスの一環として取り入れながら、より多くの対象者についての効果判定も引き続き行っていく形で再開することができました。

 また今回からは専属の作業療法士さんに施行いただく形で、私の方での効果判定と共同で進めて行きます。

対象者の選定

認知症老健に入所されている100名近い利用者さんの中から、私の方で対象者の選定を行いますが、対象となる方は主に以下のような方です。

認知症の最重症者

・集団のレクリエーションに参加不可能(常時臥床または状況認識ができないことにより参加不可能である方)

・長谷川式簡易知能評価スケール0点~5点の方(30点満点・20点以下で認知症の疑いとされます)

・指示動作が困難あるいは会話ができないことなどから身体的なリハビリの介入が不可能である方

・難聴がない方

 

聴取曲

個別に用意された曲を聴いていただければベストですが、嗜好が不明のため個別曲を用意できない方には1950~60年代の流行曲を聴いていただき、反応を見ながら思い出の曲を探っていく予定です。

評価方法

・聴いている時の様子を記録

・普段の様子の観察

・長谷川式簡易知能評価スケール

QOLスコア

BPSDスコア

・フェーススケール

 

認知症最重症者に対してできること

認知症の最重症者の方は、身体面のケアがより重要になります。具体的には、誤嚥による肺炎予防や転倒予防・尿路感染などの予防です。認知症が進行すると身体機能が損なわれ嚥下機能や歩行能力も低下します。認知症の主な死因は肺炎・骨折などの身体的な原因であるため、その予防が最優先となります。

そういった状態の方は、自発的な日中の活動はすでに行えなくなっています。老健の本来の目的である、リハビリの介入が難しくなってきます。そのような認知症の最重症者と言われる方々に対して、働きかけができる残された方法として、個別音楽聴取を数年前から試みています。個人差はありますが、表情の変化や自発的な歌唱といった、QOLの向上や、言語能力の改善・不穏減少なども、これまでに見られています。

来週以降、対象者の皆さんの反応が楽しみです。

 


drchika.hatenablog.com

drchika.hatenablog.com

drchika.hatenablog.com 

【体操】認知症予防のためのオリジナル・リズム体操

認知症老健オリジナルのリズム体操を制作いたしました。

私が作曲を担当し、作業療法士さんに体操の振り付けをつけていただきました。

Part1〜3まで、それぞれ、立って体操、座って体操の2つのバージョンがあります。

立って体操

1.ビートルズ


精神科医Dr.Chikaの『リハビリ体操part1(立って体操 ビートルズ風)』

2.ロックンロール風


精神科医Dr.Chikaの『リハビリ体操part2(立って体操 ロックンロール風)』

3.フラダンス


精神科医Dr.Chikaの『リハビリ体操part3(立って体操 フラダンス風)』

 

座って体操

1.ビートルズ


精神科医Dr.Chikaの『リハビリ体操part1(座って体操 ビートルズ風)』

2.ロックンロール風


精神科医Dr.Chikaの『リハビリ体操part2(座って体操 ロックンロール風)』

3.フラダンス


精神科医Dr.Chikaの『リハビリ体操part3(座って体操 フラダンス風)』

 

認知症老健では、集団音楽療法の中で、毎回取り入れています。

手足を両方同時に動かすことが難しい場合は、手だけでも、動かしていただいています。

 

2019に制作した楽曲一覧【楽曲制作】

2019年に制作した曲の一覧です。

リリースしたアルバム  

linkco.re

オリジナル曲

認知症予防のためのリハビリ体操曲

1.リハビリ体操の歌

2.ポップ体操(ビートルズ風)

3.ロックンロール体操(Mild Rock)

4.フラダンス

drchika.hatenablog.com

 眠りのためのピアノ曲・オルゴール第6番〜第8番

[第6番]Goodnight/深い眠りへ

[第7番]Moonlight/月光

[第8番]Dream/夢の世界

眠りのためのBGM 番外編

1.フラダンス(スローテンポver.)

2.森の狸囃子(スローテンポver.)

その他のオリジナルBGM

1.ネコのお散歩(ポップ体操・フルアレンジバージョン)

2.森の狸囃子(奇妙な盆踊り)

2019年のチャートイン

Youtubeチャンネル「サイコセラピー研究所TV」と、各音楽ストアで配信しています。

www.youtube.com

www.tunecore.co.jp

ビートルズ全曲カバー・プロジェクト

Dr.Chikaビートルズ・ベストセレクションVol.2

1.Lady Madonna

2.Penny Lane

3.In My Life

4.A Day In The Life

5.She Loves You

6.Let It Be

7.The Fool In The Hill

8.Across The Universe

9.While My Guitar Gently Weeps

10.I’ll Be Back

Dr.Chikaビートルズ・ベストセレクションVol.3

1.Here Comes The Sun

2.I Am The Walrus

3.Help!

4.Golden Slumbers

5.Hey Bulldog

6.I’m So Tired

7.If I Needed Someone

8.The Long And Winding Road

9.I’m Down

10.Her Majesty

Youtubeチャンネル「サイコセラピー研究所TV」で配信しています。

www.youtube.com

www.youtube.com

 

2018に制作した楽曲一覧【楽曲制作】

2018年に制作した曲の一覧です。

リリースしたアルバム 

linkco.re

linkco.re

 

オリジナル曲

眠り/リラックス/目覚めのためのオリジナルBGM 第1番〜第5番

[第1番]Goodnight/深い眠りへ・Goodafternoon/午後の休息・Goodmorning/1日の始まり

[第2番]Moonlight/月光・Sunset/日没・Sunrise/御来光

[第3番]Dream/夢の世界・Illusion/まぼろしVision/光の導き

[第4番]CityLights/夜景を眺めながら・The Road Home/帰り道・MorningCoffee/目覚の珈琲

[第5番]Prayers/祈りを捧げて・Old Town/いろはにほへと・Tokyo Dawn/日の丸

www.youtube.com

眠りのためのオルゴール第1番〜第5番

[第1番]Goodnight/深い眠りへ

[第2番]Moonlight/月光

[第3番]Dream/夢の世界

[第4番]CityLights/夜景を眺めながら

[第5番]Prayers/祈りを捧げて

www.youtube.com

www.youtube.com

Youtubeチャンネル「サイコセラピー研究所TV」と、各音楽ストアで配信しています。

www.youtube.com

www.allin1.co.jp

www.tunecore.co.jp

ビートルズ全曲カバー・プロジェクト

Dr.Chikaビートルズ・ベストセレクションVol.1

1.Michelle

2.Norwegian Wood(This Bird Has Flown)

3.Black Bird

4.Strawberry Fields Forever

5.Something

6.Here There And Everywhere

7.If I fell

8.For No One

9.And I love Her

10.Yesterday

 ピアノ・オルゴール・ベルver.

www.youtube.com

弾き語りver.

www.youtube.com

drchika.hatenablog.com

その他のカバー曲

リクエストにより、2018年話題曲のピアノ・カバー音源も制作しました。

制作過程について、以下のサイコセラピー研究所TVのブログ内でご紹介をさせていただきました。

www.allin1.co.jp

【音楽と認知症】認知症重症者への「個別音楽聴取」2018/2019施行結果と学会発表の記録

2018.4月〜11月にかけて、個別音楽聴取の効果判定を目的に、認知症専門老健保健施設での施行を行いました。

4月〜8月までの結果を2018の日本精神科医学会(長野)で、4月〜11月までの結果を2019の精神神経学会(新潟)で発表させていただきました。

2018/2019までの結果と学会で発表させていただいた内容をまとめたいと思います。


Dr.Chikaの『音楽と認知症』パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます

 

日本での認知症への音楽療法の位置づけ

認知症疾患治療ガイドライン2017でBPSDへの対応は非薬物療法を優先することが原則とされている

音楽療法も提案されているがエビデンスが弱い

音楽療法の分類

能動的音楽療法:演奏を集団で行う(集団音楽療法

受動的音楽療法:音楽を鑑賞する(個別音楽聴取はこちらに分類される)

日本の先行研究

・いずれも集団音楽療法が主に軽度の患者を対象に施行されている

・結果は軽度・中等度患者では有意な症状改善を認め、重度では改善を認めなかったとされている

・ヘッドフォンを介した音楽刺激で好みの音楽での脳波の反応性の増強を認めたり

・幼少期の曲よりも成人期に歌った歌謡曲で肯定的な反応を示す傾向があると報告されている

 

日本で行われている認知症への音楽療法まとめ

重度認知症患者への積極的な施行は行われていない

個別の介入や受動的な音楽聴取についての研究は不施行であり、検証が必要

 

米国で行われているPML(Personalized Music Listening)

重度認知症患者への個人別音楽聴取による不穏症状改善が報告されている

Linda Gerdnerの先行研究

・好みの音楽を聴かせることで不穏症状が減少するという実証研究を報告

・リラクゼーションに用いられるクラシック音楽よりも個人的な好みの音楽で症状が有意に改善することを示した

・好みの音楽をヘッドフォンで聴取する「Personalized Music Listening:PMLのガイドラインを作成

 

施行の目的

・日本で未施行である重度認知症患者へのPMLの施行可能性と有効性の検証

・その再現性や集団聴取、Group Music Listening:GMLとの比較

・他の手段による能動的リハビリ介入を行うことのできない最重症者へのPMLの施行可能性・有効性についての検証

 

方法

認知症老健の入所者から10名の対象者を選定

様々な周辺症状がみられるリハビリ介入が困難な最重症者を選定

初回施行の方法

f:id:drchika:20191229160923p:plain

初回施行のスケジュール

・各々に対し1か月ずつPMLを施行

・施行期間前後1ヶ月を含め、職員の協力の下、24時間体制で状態観察を行い症状観察シートに記録

・週1回QOL評価表・BPSDスコア・フェーススケールを用いて評価

 

再施行・集団聴取の方法

f:id:drchika:20191229160927p:plain

再施行・集団聴取のスケジュール

・初回施行後1ヶ月経過後に、入所継続の5名に対し再施行・集団聴取施行

・初回同様に1ヶ月間再施行・その2週間後に集団聴取を同曲目、同頻度で1ヶ月間施行

・観察、評価方法は初回と同様

 

聴取曲選定

認知症患者の年齢や時代背景などから、成人期に聴いたと思われる歌謡曲を厳選し14曲を事前に選定

個別に好きな曲を聞き取れた場合は事前選定曲に加え、個人別のCDを作成した

f:id:drchika:20191220214944j:plain

事前選定曲

施行内容の詳細

・1回15分間・週に3回・全14回ヘッドフォンで聴いていただいた

音楽療法室またはベッドサイドやフロアにて、複数名同時に施行した

f:id:drchika:20191229153002j:plain

設置した音楽療法

結果

初回個別聴取の結果

QOLスコア:施行期間中に退所した3名は評価から除外しグラフ作成・評価した。7例中5例で改善傾向を認め、効果は1週間程で消失した。

BPSDスコア:7例中2例で改善

フェーススケール:変動は見られるが全体的な改善傾向を認め、効果は1週間程で消失した。

個別聴取再施行・集団聴取の結果

QOLスコア:再施行で改善傾向再現がみられたが初回より反応性は低下。GMLでは改善傾向は認めなかった

 BPSDスコア:ほぼ不変で、改善例はなかった

フェーススケール:ほぼ不変で初回より反応は低下。GMLともに改善傾向なし。

その他の特記事項

初回PML:認知症以外の精神疾患の合併のある2例で拒否あり。合併のない例は施行可能であり、程度の差はあるが全例で何らかの反応・効果を認めた。不穏の減少・言語能力の改善に特に効果を認め、施行終了後も持続する例があった。

PML再施行:施行中の表情変化・歌唱の反応性が初回より減少した

GML:施行中の表情改善はみられたが歌唱はPMLより減少した

個別事象

・疎通困難な対象者同士で施行時間内外での自発的挨拶や簡単な会話など社会性の向上がみられた

・失語が顕著な例で歌詞の歌唱や発語単語数の増加がみられた

・易怒性を認めた例で施行時間外にも自発的に歌唱がみられ表情改善・不穏減少を認めた

考察

施行可能性について

・能動的リハビリ介入が困難な最重症者へ施行可能であった

有効性について

・不穏減少や言語能力の改善に特に有効な可能性が示唆された。

・反応・効果の有無には個人差が大きかった

・終了後1週間程で効果が消失したため持続的な介入が必要と考えられた

効果の再現性について

QOLスコア改善の再現は可能であったが、初回より反応性は減少

PMLとGMLとの比較について

・集団聴取よりもヘッドフォンを用いた個別聴取による有効性が示唆された

その他 

他の音楽療法と比較しても最重症者へ施行可能な点が重要と考える

 

まとめ

・重度認知症患者10名を対象に個人別音楽聴取を1ヶ月間施行し5名を対象に再施行・集団聴取との比較を行った。

・不穏減少や言語能力の改善への有効性が示唆された

QOLスコア・フェーススケールの全体的な改善傾向を認めた

・再施行よりも初回で有効、集団聴取よりも個別聴取で有効であった

・日本でのPML施行可能性が確認され、重度認知症患者への非薬物療法としての有効性が示唆された

 

お読みいただき、どうもありがとうございました。🐈🎧🎵

 

drchika.hatenablog.com

drchika.hatenablog.com

 

余談

学会発表のために長野と新潟に行きました。観光もせずにトンボ帰りでしたが、新潟からの帰りの新幹線で爆睡をしてしまっていたようです。気がついた時には東京駅で掃除のおじさん、おばさんに2人がかりで「終点ですよー」と起こしてもらっていました。

 

【音楽療法新聞】 2019年12月〜クリスマス演奏会〜

認知症音楽療法と、楽曲制作の情報を月刊でお届けします。

集団音楽療法(演奏会) 

12月25日は今年最後の演奏会でした。

認知症老健での集団音楽療法を始めてからもうすぐ4年になります。

クリスマス演奏会の様子


【精神科医Dr.Chika】『老健クリスマス演奏会』

曲目

〜(前半)クリスマス・ソング

  1. 赤鼻のトナカイ
  2. きよしこの夜
  3. サンタが街にやってくる
  4. ジングルベル

〜(後半)昭和の歌謡曲など〜

  1. たき火
  2. 川の流れのように
  3. 乾杯(職員へのお祝い:特別演奏)
  4. 北酒場
  5. 兄弟船

 

今回もみなさん楽しそうに歌ってくれました🎄来年もよろしくお願いします🎍

 

認知症専門床での個別音楽療法 

私が勤務する認知症専門老人保健施設に入所されている認知症の重症者の方に、ヘッドフォンで個々の思い出の曲を聴いていただく個別音楽療法

2020年から施設でのリハビリとして、本格始動していきます。

drchika.hatenablog.com

drchika.hatenablog.com

 

オリジナル曲

今月の曲

眠りのためのオルゴール曲  第1番「Good Night」


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲オルゴールバージョン【Goodnight】 赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽

タイトルはビートルズの「Good Night」から。眠りやリラックスなどの一助となれば幸いです。

*2020年5月:100万回再生をいただきました。どうもありがとうございます。

配信ストア一覧

www.tunecore.co.jp

 

ビートルズ全曲カバープロジェクト

10曲メドレーVol.1のベルver.とオルゴールver.を制作しました。

クリスマス・鐘の音ver


【クリスマスBGM】Dr.ChikaのBeatles ビートルズ ベストセレクション・クリスマス・鐘の音バージョン

オルゴールver


【眠れる曲・オルゴール・Beatles】精神科医Dr.Chika のビートルズベスト

【曲順】

  1. Michelle
  2. Norwegian Wood
  3. Black Bird
  4. Strawberry Fields Forever
  5. Something
  6. Here There And Everywhere
  7. If I fell
  8. For No One
  9. And I love Her
  10. Yesterday

ビートルズの有名な名曲と、隠れた名曲の両方をベルまたはオルゴールの音色でお楽しみいただければと思います。

drchika.hatenablog.com

 

お読みいただき、ありがとうございました🎧🐈📰

 

 

 

Beatlesリラックス・メドレーVol.1〜ピアノ・弾き語り・オルゴール・ベルver〜

ヒーリングミュージック制作の一環として、ビートルズの曲からリラックス用に10曲を選んでアレンジしました。

ビートルズ196210月に「Love Me Do」でデビューしてから19704月の解散までの間にオリジナルアルバム13枚、213曲を発表しました。

この中からたった10曲を選ぶのはあまりに難しいのですが、

・リラックスアレンジに合いそう

・前期・中期・後期からバランスよく

・ジョン・ポール・ジョージの曲をバランスよく

という条件になるべく合致するように選曲し、ピアノバージョンやオルゴール・鐘の音(ついでに弾き語りver.も)で制作しました。

10曲カバーの音源と解説を記録しておきます。


Beatles ビートルズ リラックスベストセレクション|Dr.Chikaのリラックスメドレー


ビートルズ・ピアノ弾き語りメドレー【1】BlackBird/Yesterday/ForNoOne/Strawberry..他全10曲 精神科医Dr.ChikaのBeatles名曲カバー

 

Beatlesリラックス10曲セレクション:各曲の解説

[1]Michelle「ミッシェル」

1965年発売の6作目のアルバム「ラバー・ソウル7曲目に収録されています。レノン=マッカートニーの作品でリード・ボーカルはポール。ビートルズの曲で唯一歌詞にフランス語が含まれ、メロディ・ラインもシャンソンに似ているとされます。特にポールの声色は曲によって様々に変化しますが、この曲では強めで太い声で歌っています。

(私が勤務する認知症老健で、布団の横にビートルズの写真を飾っている女性の利用者さんがいます。「何の曲が好きなの?」と聞くと、「ミッシェル」と言っていました。)

 

[2]Norwegian Wood(This Bird Has Flown)「ノルウェーの森」

こちらも「ラバーソウル」(2曲目)に収録されるレノン=マッカートニーの作品で、リード・ボーカルはジョンです。シタールはジョージが演奏しています。イントロ・アウトロのみ、シタールの音色を入れて編曲してみました。

 

[3]Black Bird「ブラック・バード」

1968年の「ザ・ビートルズ」(通称ホワイトアルバム2枚組)の1枚目LPB3曲目(CDでは11曲目)の曲です。曲のイメージに合わせて声色を変えるポールが、この曲では脚色をつけない「そのまま」の声で歌います。この曲はアコースティック・ギターの曲ですが、ピアノでカバーしてみました。コード進行が複雑で、一音ごとにコードが切り替わっていきます。コードの流れは音が半音ずつ上がって行き、また下がって行くラインがあります。空を飛ぶことを学んでいるブラック・バードが、飛べそうで、飛べない..でももう飛べそうだ(最後には、きっと飛べた..)という様子をコード進行でも表現しているように感じます。ビートルズの曲では、歌詞の中で、実社会の様々な比喩が使われている場合が多くあります。この曲は、ポールの意図では「黒人女性の人権解放について歌った」ということだそうです。

 

[4]Strawberry Fields Forever「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」

1967年の14枚目のオリジナル・シングル曲です。「ペニー・レイン」とともに、両A面シングルとなっています。両曲とも、1967年のアルバム「マジカル・ミステリー・ツアー」に収録されています。「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」はジョンが、「ペニー・レイン」はポールが、故郷のリバプールにまつわる場所を曲にしました。

「ストロベリー・フィールド」は、リバプール郊外にある、戦争孤児院で、現在は閉鎖されています。イントロ部分に使われるフワフワした感じの特徴的な音色の楽器は「メロトロン」と言われる鍵盤楽器でポールが弾いていますが、当時の最新のテクノロジーを取り入れた背景があったそうです。この曲もイントロのみ、メロトロンを意識して音色を変えて編曲してみました。

 

[5]Something

今回の10曲の中では、唯一ジョージ・ハリスンの作品です。リード・ボーカルもジョージです。ジョージの作品でビートルズのシングルA面となった唯一の曲で、1969年に発表されたビートルズが最後に録音したアルバム「アビイ・ロード」の2曲目に収録されています。ビートルズの中でもジョン・ポールともにこの曲を大変評価しているそうです。ジョージは歌もギターもとても味のある演奏をします。カバーに際しては、味のあるギター・ソロを意識して、ギター・ソロの部分だけはギターの音色で編曲してみました。

 

[6]Here There And Everywhere

1966年のアルバム「リボルバー」に収録されるポールの曲です。ポールの自信作ともされており、ジョンも「リボルバーの中で一番好きな曲」と語っていたそうです。

 

[7]If I fell恋におちたら

1964年のアルバム「A Hard Days Night」(ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!)に収録される、レノン=マッカートニーの曲です。イントロなしで、ジョンのボーカルで始まり、出だしの部分を除いて、ジョンとボールが2人でハモったり、ユニゾンしたりして歌います。同じ歌詞でハモっていますが、ハモりのラインは2人のメロディが上下に同じように動く訳ではなく、一筋縄ではいかない絶妙さがあります。カバーでは、ハモりのラインをピアノでも強調してみました。

 

[8]For No One「フォー・ノー・ワン」

Here There And Everywhereと同様に、1966年のアルバム「リボルバー」に収録されるポールの曲です。こちらもジョンが「ポールの曲で一番好きな曲のひとつ」と絶賛するほどの、ポールのセンス溢れる曲ですが、レコーディングはポールとリンゴとフレンチ・ホルンのソロ奏者の3人で行ったそうです。後の「ホワイトアルバム」ではより顕著な特徴となっていきますが、このあたりからも、ビートルズの曲だからといっていつも4人がみんなで演奏しているわけではなく、曲のアレンジに必要がなければ参加しない、曲の音作りやイメージ優先の姿勢が伺えます。アレンジ面ではピアノが全面的に使われ、4分打ちでズン(左手)・チャッ・チャッ・チャー(右手)というコードの弾き方が特徴的です。今回の編曲では、ホルンでのソロ部分のみ、リコーダーの音色で合わせてみました。

 

[9]And I love Her

If I fell恋におちたら」同様に、1964年のアルバム「A Hard Days Night」(ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!)に収録される、レノン=マッカートニーの曲です。実質的にはポールの曲で、演奏時もこの曲ではポールが真ん中に立って主役となります。リンゴが叩いているのは、ドラムセットではなく、ボンゴとクラベスです。曲調のバラエティ豊富なビートルズの曲ですが、誰もが知っている曲..となるとやはり「イエスタデー」とか「レット・イット・ビー」「ヘイ・ジュード」など、ポールのバラード系の曲があがることが多いです。この「And I Love Her」は、「イエスタデー」よりももっと前のビートルズ初期の時代に、ポールが書いたバラードです。

 

[10]Yesterday

最後は言わずと知れた名曲「イエスタデー」です。1965年のアルバム「ヘルプ」に収録されています。この曲は実質はポールが単独でかいた作品で、ポールが夢の中で浮かんだメロディをもとにコードを探り、完成させたそうです。ビートルズのコンサートでも「イエスタデー」は一度他の3人はステージ脇にはけて、ポールがアコースティックギター弾き語りで演奏しています。中後期以降のビートルズの曲はアレンジがより多彩化しますが、「ヘルプ」までは、ライブでも再現可能な、4人のバンドスタイルでの演奏をもとにした曲がほとんどで、この「イエスタデー」で始めて弦楽四重奏を取り入れました。この曲をきっかけに、若者の文化だったビートルズの音楽が、広く一般に評価され受け入れられるようになったと言われています。

 

リラックスカバーアレンジに際して

これまで書かせていただいたようなビートルズサウンドの魅力の中で、ピアノのカバーアレンジで再現できることはごく一部です。

しかし、たくさんあるビートルズの音楽の魅力でもっとも不可欠なものは何か、考えてみると、素晴らしいアレンジは洗練されたメロディがあって初めて加えられるものであることに気づきます。

そこで、主旋律がよく聞こえるシンプルな流れにしながら、その曲の要となるアレンジはできるだけ再現する形で、鍵盤で可能な範囲で、カバーしてみました。

編曲にあたっては、歌メロを強調するために、主旋律を3オクターブに分けてユニゾンさせ、聞き取りやすくしてみました。また、曲によってはイントロやソロでの特徴的な音色を加えて、再現してみました。

テンポに関しては、曲の雰囲気を保つため、原曲に近い形で再現しています。

そのため選曲に際しては、リラックスのためのテンポということで、ミドルテンポの楽曲の中から、比較的知名度が高いものを選びました。

改めて、ビートルズの曲の核となるメロディを聴いたり、あっさりしたアレンジのBGMとして流したいときなどに、ご活用いただければ幸いです。


【クリスマスBGM】Dr.ChikaのBeatles ビートルズ ベストセレクション・クリスマス・鐘の音バージョン


【眠れる曲・オルゴール・Beatles】精神科医Dr.Chika のビートルズベスト

 

ビートルズの魅力についてはこちらの記事(サイコセラピー研究所研究員ブログ)でも記載させていただいています。

https://www.allin1.co.jp/service/psychotherapy/blog/the-beatles-the-best/

 

drchika.hatenablog.com

 

2017までに制作したソロ・ポピュラーミュージック一覧【楽曲制作】

2017までに制作したソロ・ポピュラーミュージック一覧です。

リリースしたアルバム

Tritone

linkco.re

Twilight

linkco.re

 

ソロ・ポピュラーミュージック楽曲一覧

ラクルライフ(2015)

www.youtube.com

プカプカ(2016)

www.youtube.com

In This World(2016)

www.youtube.com

ホネホンネロック(2016)

www.youtube.com

Wonderland(2017)

www.youtube.com

Go Go Go(2017)

www.youtube.com

Miracle Road(2017)

www.youtube.com

認知症の方の思い出の曲を探る〜大衆音楽文化の50年の変化〜

最近では聴きたい曲に容易にアプローチできるようになり、認知症の方ご自身では無理でも、介助者がスマートフォンなどで検索して、思い出の曲を聞かせることは可能です。

しかし、思い出の曲がわからない方へ、どの曲を聞かせたらよいのか、認知症老健での個別音楽聴取の施行にあたって、選曲を行った過程を紹介したいと思います。


Dr.Chikaの『音楽と認知症』パート2 パーソナルソング:高齢者の好きな曲

 

現在、施設に入所している認知症の高齢者の方は70代後半から80代の方がほとんどです。90代の方もいらっしゃいます。今、認知症の方が若い頃は、現代とは文化も音楽的な背景も大きく違います。

大衆音楽文化の変化

近年ポピュラーミュージックは多様化し、共通の認識としての流行曲や、世代の曲、というものは薄れて行っているようです。

音楽の種類とともに個々人の嗜好性の多様化、それに応じて聞きたい曲にすぐにアプローチできるインターネットなどの環境があります。

音楽の媒体もレコードやCDを専用プレーヤーで再生する方法から、現在では曲単位で音楽データを購入・ダウンロードするという形式や、ストリーミングが主流となっているようです。また、音楽以外の文化・消費形態が多様化したことで、そもそも音楽自体に無関心という人の割合も増えたのだそうです。

今の認知症の方が若い頃の時代背景

現在の年齢から遡ると、1950年代、1960年代が現在の認知症患者さんの若い頃の中心となる年代と言えます。

白黒テレビの放送開始は1953年ですが、本格的にテレビが普及したのはもう少し後で1964年の東京オリンピックが契機となり、1967年には白黒テレビの普及台数が2000万台を超え、一家に一台の時代を迎えたそうです。

音楽を吸収する機会は、映画やラジオ、テレビが中心で、メディアや音楽の嗜好が多様化した現代と比べると、多くの人が共通の流行曲を聞いていたと考えられます。

そのため、重度の認知症で思い出の曲を聞き取れない方でも 、現在の年齢から遡って、若い頃に聞いた曲を推測できそうです。

特に60年代後半は大半の高齢者にとって、初めて居間でテレビを観はじめた時期なのではないかと推測できます。

 

60年代後半の歌謡曲

こちらは60年代後半の歌謡曲のヒット曲を、年ごとに数曲ずつ選んで表にしたものです。

f:id:drchika:20191220214933j:plain

このようなたくさんの曲がある中から、各年1曲を目安に、集団のレクにも使えるような楽しい曲やメロディーの綺麗な10曲を選び、その他に、その他の年代も含めたカラオケの人気曲などを参考にして4曲追加しました。

f:id:drchika:20191220214944j:plain

個別音楽聴取で使用した共通曲

追加の4曲は(「港町十三番地」、「上を向いて歩こう」「津軽海峡冬景色」、「川の流れのように」)。

事前に選定した14曲に加え、個々人から曲を聞き取れた場合は別途、個別曲としてリストに加えました。

 

共通曲への反応

選んだ曲を実際に聴いてもらいました。

やはり昔聞いたことがある、という方がほとんどだったようです。ところどころ口ずさんだり、リズムをとったり、無言で聞いていた方にも、「知ってる曲あった?」と聞くと、「あった」と答えていました。聴きながら急に涙ぐむ方もいらっしゃいました。

 

個別曲への反応

事前に聞き取って個別に用意した思い出の曲への反応は概ね良好でした。他の曲の時は黙って聞いていても、個別曲では口ずさむ方・リズムをとる方もいました。

しかし、もともと音楽が好きな方が、好きだったはずの曲を聞いている場合でも、認知症の症状によって、怒りっぽさや拒否がある場合は、「いつまで聞くんだ」と怒ったり拒否がみられる場合もありました。

 

drchika.hatenablog.com