精神科医Dr.Chikaの音楽制作所

認知症音楽療法・楽曲制作・オリジナル曲・精神科老健の様子・アスペルガー症候群など・・雑多ではありますが、記載をしております。

Guardians of the Galaxyのサウンド・トラック

認知症老健で継続的に行なっている個別音楽療法ですが、今月はオールディーズが好きな利用者さんにGuardians of the Galaxy のサントラ(Awesome Mix)を聴いてもらっています。曲によって手の動きを変えたりしてノってくれています。

 

Guardians of the Galaxy

この映画には、厳選された、なおかつ各シーンにぴったりとハマっているオールディーズがサントラに使われていて、それらが収録されているカセットテープを大事にしているスターロード(クリス・プラット)を中心としたGuardiansの仲間たちのやりとりのコミカルさと、オールディーズならではのサウンドの明るさと、対照的とも言える残虐な戦いの場面が、絶妙にマッチしていて、ジェームズガン監督の才気が感じられます。

 

またGuardiansのメンバーもアウトローという共通点で繋がった3人と、アライグマ(ロケット・ラクーン)と、木、という組み合わせが最高です。

ロケット・ラクーンの名前の由来は、ビートルズのロッキー・ラクーンだそうで、ここにも選曲のセンスが隠れていました。

 

オールディーズ好きでアウトローという言葉に馴染みが深かった私は、はまらずには、いられません・・

 

Vol.3も楽しみです。


映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のベビー・グルートの可愛さ満載の冒頭5分映像!

菅内閣発足〜実力での立身出世に感動〜

これまで政治に興味を持ったことがなかった私が、

今週月曜日に、施設のテレビ画面で菅官房長官の選出を知って、老健の利用者さん達と一緒にテレビに向かって拍手をしていました。

 

1年半前の新元号の発表時も、施設の利用者さんたちと一緒にテレビ画面を見ましたが、その時から、菅官房長官の淡々とした振る舞いと、秋田出身というところが、気になっていて、私も秋田生まれというところもあって、何となく、応援していました。

 

選出時のご挨拶のお言葉の中で、「血縁がない中で」とおっしゃっていました。

実力と真面目な人柄で立身出世の豊臣秀吉みたいで、久しぶりに、喜びと共に、感動しました。

 

政治と医療は、全く業種が異なりますが、

医者の世界でも、血縁や家柄などは自然と意識されていることはあると思います。

私は国立大学でしたが、それでも半数以上の同級生の方は親も医者、という背景が、ありました。また9割型が、私立の中高一貫の学校から入学された方でした。

私のように、地方の公立中学・高校から、憧れの気持ちや勉強への執着だけで、未知の領域に飛び込んでいたのは、少数派のようでした。大学に入ってから、徐々に、社会背景やお金や現実との関連を知るようにもなりました。

 

そういった自身の背景もあって、本人の実力で1代で立身出世した人を、尊敬するようになりました。

例えばスティーブ・ジョブズを尊敬しているのも、そういった視点があります。

 

 

また、歴史や政治に疎いために恐縮ですが、

マキャベリの「君主論」という本を何となくパラパラと読んだことがあります。

その中で、君主の地位につく人を、本人の実力で成り上がった場合と、親などの他者の努力による場合とに分類していた記憶があります。

前者の場合は、そこまでに勝ち抜いてきた実力が備わっているために、地位についてからも困難を乗り越えられる。後者の場合は、地位についた途端に問題を抱える場合が多い、といったようなことが書かれていたことが、今でも印象に残っています。

 

私は秋田で生まれてすぐに静岡に移動して育ちましたが、小学生の頃は秋田で長期休みを過ごしていたので、懐かしいところがあります。

地元を大事にされながら出世の道をこれまで歩まれて、頂点までたどり着いたことには、感銘を覚えました。

陰ながらの気持ちだけではありますが、菅新総理のご就任には、このような理由で、勇気と希望を与えていただきました。

心からのお祝いと応援を申し上げたいと思います。

 

オルゴール曲#6-#15のアルバムを配信開始しました

10曲入りのアルバムです。各音楽ストアで配信を開始しております。
ご試聴いただければ幸いです。

 

「眠れない」人のために精神科医が作曲したオルゴール曲集(第6番〜第15番)


精神科医Dr.Chikaが作曲した眠りのためのオルゴール曲 第6番〜第15番までの10曲を収録。眠りやリラックスのために。

 

♦️収録曲
[第6番]Swinging Star
[第7番]嵐の夜
[第8番]明日への扉
[第9番]Goodbye Today
[第10番]夜空
[第11番]夢の中のワンダーランド
[第12番]眠りの森
[第13番]Shooting Star 流れ星
[第14番]希望のランプ
[第15番]無意識の海への旅

All songs written by 小林知佳

自閉スペクトラム症(アスペルガー含む)のタイムスリップ現象

自閉スペクトラム症(AS)のタイムスリップ現象について

この現象について初めて報告され命名をされた、杉山登志郎先生の「発達障害のいま」を拝読いたしました。過去の無数の印象的な出来事が日常の鍵刺激をきっかけに自動的に浮かんで最近のことのように感じられる現象で、PTSDのフラッシュバックにも通じる現象ですが、嫌な出来事だけではなく、いいことでも思い出す点がASのタイムスリップ現象特有ということでした。

 

私の場合は日常的に、鍵刺激となる現在の出来事から連想された過去の無数の出来事が数秒間の映像として自動的に再生されることがよくあります。嫌なことだけではなく、いいことや、日常的なことであることもあります。ただ今の時間に頻回に入り込んでくるので、困るといえば、困った現象です。パソコンに例えれば、ショートムービーのファイルが無数にあるようなものなので、容量も大きくて重いようにも感じます。

 

同じ精神科の分野とはいえ、高齢者の認知症と主に児童精神の分野で扱われるASとはある意味では対極に位置するとも言えるかもしれません。

しかしながら大人の発達障害、と言われるようにASの軽症者は大人になってから診断されることが多く、また器質性であることは認知症発達障害の共通点でもあるようにも思います。

 

発達障害に関する本をよく拝読する機会が多いことには、他ならず、大人になってからASの診断をいただいた自分自身の理解の目的が大きくあります。

 

発達凸凹と発達障害の違い

杉山先生の著書の記述の中で、わかりやすい方程式として

発達凸凹+適応障害発達障害

というものがありました。

また障害の有無に限らず、周囲のサポートにも恵まれ、発達凸凹をうまく生かすことができれば特殊能力を生かして社会で成功する例にもなり得ます。

歴史に残る発明家・企業家・研究者や企業のトップの方などにAS傾向が多く認められることは、裏を返せば、そもそもAS傾向がなければ、このようなポストについてさらに高みを目指すことは難しい、社会の構図との関連も見えてきます。

ここでトップになるために必要な忍耐を乗り越えるための視点から思いつく、ASの特性としては、・興味の偏り・拘りの強さ・過集中・過剰な粘り強さ・1番病などがあります。

そういう意味で軽症のAS=発達凸凹は、世の中の歴史の開拓に不可欠な要素であったとも言えると思います。

 

二次的な障害が問題

問題は適応障害や複雑性PTSDなどの2次的な問題症状を生じてしまう場合です。

私が当事者として困っていることには上記のタイムスリップ現象と複雑性PTSDがあります。

日常生活の中に転がっている鍵刺激によって、それに関連して連想される過去の出来事が意識せずとも勝手に瞬間解凍されて想起されてしまう点で同じなのですが、本の中で、PTSDの想起とタイムスリップ現象についての共通点が述べられていたため、スッキリしました。

そもそも、通常とは記憶の体系が異なるために、過去と現在に区別がつきにくいと同時に、未来を予測しにくいという性質もあるということです。

 

ASDの複雑性PTSD

ASの人のPTSDの一つの特徴として、災害や不慮の事故などによる一般的なPTSDとは異なり、日常の些細な出来事が印象付けられてしまい、数年〜数十年後になっても特定の場面が想起されるということです。 

同時に、過去の記憶が実際とはやや異なるように歪められていることもあるようです。実際には嫌なことばかりではなくていいこともたくさんあったはずなのに、楽しい事よりも嫌なことが印象深い出来事として粘りついて残ってしまい、折に触れて想起されることが残念です。

 まとめ

発達凸凹についてはまだ勉強中ですが、同時に開拓中の分野でもあるようです。

現在はまだまだマイナスイメージもあるようですが、それなりに知るようになると、診断有無を問わず、世の中の構図や歴史とは切り離せない部分が見えてきます。

正しい理解やイメージの変容も含めて今後の展開に期待をしたいです。

認知症老健の新型コロナ大作戦


Dr.Chikaの『認知症老健のコ〇ナ大作戦』~マスク・検査、チーム編成、雨合羽防護服+コ〇ナ禍によるメンタル問題

 

認知症老健の対策動画の第2弾になります。

具体的な取り組みを中心に、ご紹介をさせていただきます。

以下、概要や補足となります。

1.マスクの難しさ

施設の利用者さんは、認知症の症状のためにマスクをマスクとして認識することが難しく、外して捨ててしまったり、異食してしまったり、溜め込んでしまったり、様々な理由でマスクの着用が難しい状況があります。利用者さん全員にマスクを着用していただくことが難しい分、職員の感染予防・体調管理の徹底や集団レクの中止など、感染拡大を予防するための対策を行い日々改善を重ねています。

2.施設への感染経路

施設での面会が休止されている中、主な感染経路は無症状の職員からの感染や、職員による接触感染の媒介、または新規入所の利用者さんからの感染など、外からウイルスが持ち込まれることが想定されます。認知症老健では職員の感染予防対策に加え、新規利用者さんの入所前の抗体検査を行っています。

3.検査

認知症老健では全職員を対象とした抗体検査と、発熱などの体調不良がみられる利用者さんへの抗原検査を無償で行っています。また、コ〇ナの症状が疑われたり濃厚接触の可能性がある職員は関連病院でのPCR検査を迅速に行っています。一人でも陽性者が出た場合は職員・利用者全員PCR検査を行う方針となっています。

4.施設内で陽性者が出た場合

施設内を3つのエリアに分け、各エリアごとにチーム分けをした職員を配置します。 ・隔離エリア(感染者と濃厚接触者):Aチーム担当 ・同フロアの隔離外エリア:Bチーム担当 ・別フロアエリア:cチーム担当 普段とは異なる動きになるため事前のシミュレーションが重要です。

メンタルの問題

コロナの問題は多岐にわたり、経済への打撃やメンタルの問題が世代を問わず重要になってきます。経済面・精神面の不安定から犯罪が増えたり、不安・抑うつなどの症状が長く続くことで自殺などの深刻な問題にも発展しかねません。老健認知症の方々と昼夜をともにする私たちからの視点で、メッセージを盛り込ませていただきました。

発生に備えて

最後に、老健での防御服を実際に着用してご紹介しています。 体調不良の利用者さんが出たときに備えて日常的に用いられる使い捨て雨合羽・シャワーキャップなどを応用して施設独自の防御服を作りました。 また、万が一施設内で陽性者や疑い者が出た場合は、病院に入院までの期間、施設内での感染拡大を最小限に抑えられるよう、事前の話し合い・シミュレーションを重ねています。 重症化リスクの高い、認知症や身体疾患など基礎疾患を持った高齢者が集団で生活をされている施設での集団感染の報告が相次いでおり、都内にある私たちの施設も決して対岸の火事ではありません。施設職員皆で協力をして、しっかり対応していきたいと思います。

日常防災

今年5月の休日、1年前に引っ越したマンションの非常ベルが鳴っている音を初めて聞いて、消防の定期点検と知らなかった私は、大変に慌ててしまいました。。

 

そんなことをきっかけに日常防災に興味を持つようになり、防災に必要なものを揃えたり、エレベータを使わずに階段で上り下りしてみたり、防災の本を読んだり。

 

普段はニュースなどもあまりみないのですが、コロナのせいもあってか三浦半島の異臭のニュースを何度か目にして、調べたところ、首都圏での大きな地震の予兆の可能性があると。

 

余計に防災の興味を駆り立てられ、

職場などで周囲の方々にも話してみましたが、自分の過度な心配によるところもあるようで。。

 

しかし地球科学や地震の分野に詳しい方の間では、過去の歴史から、そういった予測もあるようで、コロナに加えたいわゆる複合災害を懸念したりもしています。

 

興味を持ったものに集中しすぎてしまうのが自分のよくないところなので、きりのいいところでやめましたが、、防災用品に限らず日常的なものを、非常時に他の用途にどうやって応用するか、などは斬新なアイディアが多くて参考になりました。

 

備えあっても、憂いもあるのが地震・・でもありますが

備えるに越したことはなさそうです。

「新型コロナウイルスから認知症高齢者を守ろう」〜1.消毒


Dr.Chikaの『新型コロナウィルスから認知症高齢者をまもろう』~1.消毒

 

YoutubeChannelサイコセラピー研究所TVで、私が担当させていただく動画シリーズとして新たに「新型コロナウイルスから認知症高齢者を守ろう」が始まりました。

看護師のKさんと一緒にお届けしていきます。第1回目は「手洗い・消毒」がテーマです。

施設の中での消毒(職員)

[1]職員玄関に消毒液設置

出勤したらまずは手指消毒

[2]1ケア(手技)1手洗い

消毒液を小ボトルに入れて持ち歩き、1ケア・1手技ごとに、手指を消毒する

施設の中での消毒(利用者さん)

[1]食事前の手洗い

水道まで誘導して、石鹸での手洗いを介助する

[2]食事前・おやつ前の手指消毒

手洗いに加えて、消毒液を利用者さんの手にプッシュして回る

自身で手を擦り合わせてくれる方が多いです。

 

帰宅時の消毒(職員)

[1]手指消毒

[2]鞄や郵送物などの表面の拭き取り

[3]靴をスプレー消毒

[4]先に入浴

現在施設では面会が休止になっているため、職員による媒介が主な感染ルートとして想定されます。室内にウイルスを持ち込まないよう、生活習慣の工夫が必要になります。

 

施設内の消毒・掃除・換気

[1]机やドアノブなど、触れやすい場所を中心に消毒・掃除

[2]換気:出来るだけドアを解放する。サーキュレーターを設置。

 

家の掃除

私自身も、もともとはあまり掃除をする方ではなかったのですが、、コロナをきっかけに、生活習慣が変わりました。

重症化しやすい利用者さんへ媒介しないためにも、感染予防に気をつけたいと思います。

(猫のためにも・・🐈)

「個別音楽療法」A〜Gさん7名の思い出の曲への反応まとめ

こんにちは。

最近は施設内での新型コロナウイルス感染症の対策に追われておりますが、

集団のリハビリが休止される中でも、個別音楽療法は継続ができています。

今日は認知症老健に入所されているA〜Gさんの、思い出の曲への反応について、まとめをさせていただきます。

A B Cさんの様子


Dr.Chikaの『音楽と認知症』(その6)~パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます【方法解説】施行開始!A・B・Cさんの反応

Aさん:拒否が見られたため施行中止

Bさん:身体状況悪化により施行困難な状態となったため介入中止。

Cさん:山口百恵さんの曲を聴くと、笑顔が見られ大きな声で歌ってくれていた。普段の大声(不穏)も減少し長谷川式の得点改善も見られた。施行継続。

 

Dさんの様子


Dr.Chikaの『音楽と認知症』(その7)~パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます【方法解説】施行開始!Dさんの反応と昭和の音楽背景

Dさん:曲が流れると表情が柔らかくなり、手足でリズムを取りながら昭和のヒット曲のほとんど全てに反応して歌ってくれた。自力で食事摂取も見られた。施行継続。

E F Gさんの様子


Dr.Chikaの『音楽と認知症』(その8)~パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます【方法解説】施行開始! 徘徊をやめて聴いてくれた、歌詞を理解して話してくれた

Eさん:歌詞の内容に反応して自発語が見られた。

Fさん:徘徊をやめて座って聴いてくれていた。「いつでも夢を」「君といつまでも」に反応が強かった。涙ぐむ様子も。

Gさん:徘徊をやめて座って聴いてくれていた。自発語が見られた。

今後の予定

その後の施行結果について、先日新たに動画を撮影いたしました。

随時公開ができればと思っております。

また現在も施行継続しております。

洋楽好きの方が入所

最近、洋楽に馴染みのある方が認知症専門床に入所され、OTさんたちとともに、個別音楽療法を行っております。

60年代・70年代洋楽ファンの私としては、大変嬉しい選曲になっています。

個別聴取以外にも、例えばHonestyやMy Life(Billy Joel)を聴きながら、一緒に打楽器を叩く、隣にいるおじいちゃんにも、別の打楽器を渡して一緒にアンサンブルをする、など、フロアの中で楽しそうな様子が見受けられます。

 

コロナでリハビリが制限される中で、個別・小集団でのリハビリの重要性が増しているように思います。

今後も続けて行けるよう、コロナ対策を万全に行って行きたいと思っております。

認知症老健の新型コロナウイルス感染症対応:現在の状況まとめ

ご無沙汰しております。

ブログの更新が半年ぶりとなってしまいました。

 

今年の1月末頃より、新型コロナウイルス感染症の流行が始まり、

私の勤務する認知症老健でも、日々、話し合いや対策を重ねております。

幸い、現在まで施設内で陽性者は出ておりませんが、

近隣の施設等でも感染者の報告が増えている中で、

一層の対応強化が必要な状況となっております。

 

現在の状況

リハビリ・レクリエーション

演奏会を含む集団のレクやリハビリは現在も休止しております。

個別のリハビリは継続できています。

個別音楽聴取も継続できています。

 

面会・外出など

面会や急を要さない外出の中止の対応を行っておりましたが、緊急事態宣言解除後は、

対面ではないものの、電話での面会を開始しております。

但し、今後の感染状況により対応方針を都度確認していく必要があります。

 

検査体制の強化

先週より施設内での利用者さんや職員を対象とした抗体検査・抗原検査を開始しております。

施設内での感染状況・有無を可能な限り把握することで、感染防止に努めていく方針です。

 

認知症老健は、重症化のリスクが高いとされる持病のある高齢者が100名近く入所されています。

認知症の他に、身体疾患を持たれている方が多く、マスクの着用などの利用者さん自身による感染防御は不可能である状態である方がほとんどです。

 

認知症老健での新型コロナウイルス感染症対策の状況については今後も記録を行っていけたらと思います。

 

お読みいただき、ありがとうございました🐈🎧

 

drchika.hatenablog.com

 

 

 

 

 

作曲・録音 〜眠りのためのオルゴール曲ができるまで〜

眠れるオルゴール「GoodNight」

これまでに作曲した楽曲の中で、最も多く再生をいただいている曲です。

お聴きいただき、どうもありがとうございます。

少しでも、眠りやすくなった・・という方がいたらとても嬉しく思います。


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲オルゴールバージョン【Goodnight】 赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽

 

今回は、オルゴール曲が出来上がるまでの過程の中で、作曲の流れについての概要をお伝えさせていただきます。

作曲・録音

(1)メロディー(モチーフ)のストック

現在制作している楽曲は、過去に思いついたメロディーをボイスレコーダーへ録音・ストックしておいたものを元に、随時メロディーを補足して編曲を行っています。

メロディーが浮かんだ時に、忘れないよう、ボイスレコーダーや携帯のボイスメモに録音をしています。

この一つのメロディーのまとまりをモチーフと言います。

中には10年以上前に録音したデータもありますが、年月が経ってから改めて聴き直し、使えるものを選んだ上で、制作を始めます。

 

(2)メロディの補足

一つの曲には複数のメロディのまとまりがあります。

曲に出てくる順番でAメロ・Bメロ・Cメロ・・と呼ばれます。

J-PopではCメロ=サビである3部構成であることが多くなっています。

Bメロ=サビの場合は2部構成と言われます。(ビートルズの曲は2部構成が多いです。)

(1)で思いついたメロディは大体サビなどの曲の1部分であることが多いため、残りの部分のメロディーを、その場で考えて補いながら、midi鍵盤で全体を録音していきます。

(3)コードを録音

まずはメロディに当てるコードを探って簡単なコード譜としてメモします。

DTMで音色等の設定を行い、仮のテンポを決めてから録音ボタンをおして、数小節を目安に演奏していきます。

(4)メロディを重ねる

コード伴奏に合わせて、メロディを重ねて録音します。

(5)逆の場合などもある

ここまで基本的な流れを記載いたしましたが、特に決まりがあるわけではなく、随時順序が前後する場合もあります。

例えば先にメロディを録音してから、コードをつける場合もあります。

midi録音の場合は録音後のデータ修正は可能ですが、できるだけ正確に録音しておいた方が編集の作業がよりスムーズになります。

録音する部分は基本的には各メロディにつき1回で、ワンコーラス分(歌謡曲での1番の部分)です。

 

録音が終わったら、編集の作業に入ります。

 

(5)編集方法 

編集方法(DTMの基本的な内容)については、以前サイコセラピー研究所のブログの方で、概要を書かせていただいております。

https://www.allin1.co.jp/service/psychotherapy/blog/how-to-arrange-music/

 

簡単ではありますが、メロディーを思いついてから、楽曲データが仕上がるまでの概要をお伝えさせていただきました。

 

お読みいただき、ありがとうございました🐈🎧♫

 

 

 

 

認知症老健での新型コロナウイルス感染症への対策 〜施設での集団感染を防ぐために〜

新型コロナウイルスによる肺炎が流行しつつあります。

重症化・死亡した方の多くは基礎疾患がある方や高齢者とされています。

 

私が勤務する認知症老健には介護を要する認知症高齢者の方々が100名近く入所されています。

万が一施設内で感染があった場合、集団感染・重症化が懸念されるため、今後の拡大に伴い施設内で感染者を出さないことが急務となります。

認知症施設で経験した感染症の流行

感染症の部類では、これまでに、施設内でのインフルエンザの流行・疥癬(ヒゼンダニの寄生による皮疹)の流行を経験しました。

感染経路はインフルエンザは飛沫感染接触感染、疥癬接触感染ですが、いずれも一人の感染確定者が出てから短期間で数十人へ広がりました。

一人の確定者が出た時点ですでに他の方へも感染していたと考えられます。

終息にはインフルエンザでは1~2ヶ月、疥癬では4ヶ月を要しました。

特にインフルエンザの流行時は対応に当たった職員の罹患も重なり、少ない人員の中で対応を行いました。

施設での感染ルート

感染源の特定はできませんが、施設の利用者さんは基本的に施設の外へ出ることがないため、考えられる感染経路としては面会時やご家族との外出・外泊、職員からの媒介、あるいはご入所される時点ですでに感染されていたなどの可能性が考えられます。

新型コロナウイルスの施設での感染予防

今回の新型ウイルスについては、飛沫感染接触感染が感染経路とされます。

現時点では、媒介の要因となりうる職員の感染予防と施設内の衛生管理・来訪者の渡航歴聴取を行なっていく方針となっています。

 

今後の状況によっては、更に対応を拡大させる可能性もありますが、

利用者さんの感染予防を優先して随時検討していきたいと思います。

認知症と虐待について

一時的な怒りを暴力に任せて解決しようとすることは浅はかであるという意見もありますが、介護する側の立場で考えてみると、頑張って介護をしているのに(認知症の方から)暴言を言われたり暴力を振るわれたりする、何回説明しても同じことを聞いてくる、といった、普通に考えれば怒っても仕方がないような状況も考えられます。

 

しかし認知症高齢者への虐待の問題に至ってしまう背景には、介助者が認知症を正しく理解できていないことも原因としてあるのではないかと思います。

 

そこで暴力や虐待にも繋がりやすい認知症の症状として、「記憶障害(認知症で必ず見られる症状)」「易怒性の亢進:怒りっぽくなること(個人差がある症状)」について取り上げ、どのように対応したらいいのか、認知症老健で一緒に働いている看護師のKさんとお話してみました。

前編:虐待はなぜ起こるか・記憶障害との関連


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ第5回』~認知症と虐待(前編)

後編:暴言・暴力への対応


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ第6回』~認知症と虐待(後編)

 

2020年 2回目の演奏会の様子

認知症老健での演奏会(集団音楽療法

月2回地域のボランティアの方を招いて、演奏会を行なっています。

私はピアノ伴奏と時々歌、作業療法士のUさんがギターと歌、利用者さんの中で歌いたい人がいればマイクを回します。いろんな打楽器を配って利用者さんに自由に叩いてもらいます。

 

今日は今年2回目の演奏会。ボランティアの方は6名参加してくださいました。

今回の曲目

1.

♪雪やこんこ

2.四季の歌

♪春を愛する人

3.喜びも悲しみも幾年月

♪おいら岬の灯台守は

演奏の前に、幾年月を「いくとしつき」と読むか「いくとせつき」と読むかで議論になっていました。

 

4.オリジナル・リズム体操

私が作曲演奏、作業療法士のUさんが振り付けをしたオリジナルの体操です。

皆さん真似ながら上手に手足を動かしてくれていました。


精神科医Dr.Chikaの『利用者さんと一緒にやってみました。みんなでリハビリ体操1』

 

5.函館の女

6.知床旅情

7.潮来

8.ああ上野駅

9.ブルーライト・ヨコハマ

♪街の眺めがとても綺麗ねヨコハマ

 

5〜9まで地名にまつわる曲が続きました・・

 

10.秋桜

♪薄紅の秋桜が秋の日の

 

ここで時間的にあと1曲になり、以下の4曲で多数決をとりました。

11.ああ人生に涙あり

12.バラが咲いた

13.見上げてごらん夜の星を

14.二人は若い

 

1票の差で「14.二人は若い」に決まり、これを最後に演奏しました。

 

最後によくあるピアノの「ジャーン(F)・ジャーン(C)・ジャーン(F)」のお辞儀をして、終わりました。

お辞儀をした時に前によろけて転んでしまうかもしれない、という意見もありしばらく中止をしていましたが、最後が何となくしまらないため、軽くお辞儀をするように促した上で、また再開することにしました。

まとめ

演奏会(集団音楽療法)を初めてもうすぐ4年です。普段はお部屋にいる利用者さんたちもこの時間はほとんどの方がフロアに集まります。地域のボランティアの方々も来てくださり、普段、外との交流がない利用者さんたちにとっては貴重な時間となっているように思います。

 

次回の演奏会も楽しみです。

 

演奏会の様子はこちらからどうぞ。

 


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ第3回』~集団音楽療法

精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ番外編ハッピーハロウィン』~集団音楽療法あれこれ  


【精神科医Dr.Chika】『老健クリスマス演奏会』

個別音楽聴取:本格始動

本日より、認知症老健の個別音楽聴取を再開しました。

米国を中心に行われている思い出の曲をヘッドフォンで聴く手法です。


Dr.Chikaの『音楽と認知症』パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます

前回までは効果判定を目的とするものでしたが、今回は持続的に、認知症老健のサービスの一環として取り入れながら、より多くの対象者についての効果判定も引き続き行っていく形で再開することができました。

 また今回からは専属の作業療法士さんに施行いただく形で、私の方での効果判定と共同で進めて行きます。

対象者の選定

認知症老健に入所されている100名近い利用者さんの中から、私の方で対象者の選定を行いますが、対象となる方は主に以下のような方です。

認知症の最重症者

・集団のレクリエーションに参加不可能(常時臥床または状況認識ができないことにより参加不可能である方)

・長谷川式簡易知能評価スケール0点~5点の方(30点満点・20点以下で認知症の疑いとされます)

・指示動作が困難あるいは会話ができないことなどから身体的なリハビリの介入が不可能である方

・難聴がない方

 

聴取曲

個別に用意された曲を聴いていただければベストですが、嗜好が不明のため個別曲を用意できない方には1950~60年代の流行曲を聴いていただき、反応を見ながら思い出の曲を探っていく予定です。

評価方法

・聴いている時の様子を記録

・普段の様子の観察

・長谷川式簡易知能評価スケール

QOLスコア

BPSDスコア

・フェーススケール

 

認知症最重症者に対してできること

認知症の最重症者の方は、身体面のケアがより重要になります。具体的には、誤嚥による肺炎予防や転倒予防・尿路感染などの予防です。認知症が進行すると身体機能が損なわれ嚥下機能や歩行能力も低下します。認知症の主な死因は肺炎・骨折などの身体的な原因であるため、その予防が最優先となります。

そういった状態の方は、自発的な日中の活動はすでに行えなくなっています。老健の本来の目的である、リハビリの介入が難しくなってきます。そのような認知症の最重症者と言われる方々に対して、働きかけができる残された方法として、個別音楽聴取を数年前から試みています。個人差はありますが、表情の変化や自発的な歌唱といった、QOLの向上や、言語能力の改善・不穏減少なども、これまでに見られています。

来週以降、対象者の皆さんの反応が楽しみです。

 


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認知症介護のお仕事:全11回まとめ

認知症高齢者の数は年々増加していますが、介護職員は不足しています。

私の職場でも長く続けている方もいる一方、短期間で辞めてしまう方もいらっしゃいます。

もちろん世の中にはいろんな職種があり、認知症高齢者と毎日を共にするお仕事はある意味特殊なのかもしれません。

私自身も、初めから精神科や認知症高齢者に興味があった訳ではなく、思いがけない流れの中で認知症老健での仕事を始めてから、そのやりがいを知り、今は認知症の方々との毎日を充実して送ることができることに、日々感謝をしています。

認知症老健では、認知症高齢者ならではのユーモアがあり、かわいらしさがあり、日々深く考えさせられることがあります。

介護の大変なイメージがある一方で、やりがいや適性を感じて長年認知症介護を続けて来た方々のお話は大変興味深く感じます。

認知症老健の介護のお仕事についてのインタビュー 全11回まとめ

介護歴20年のKさんと、13年のTさんに、認知症介護にまつわる様々なことについてお話を伺いました。

【第1回】介護のお仕事の内容:1日のスケジュールについて


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護のお仕事』1日のスケジュール~食事・排泄・入浴介助~

【第2回】様々な働き方について:シフトの組み方やダブルワーク・短時間勤務など


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護のお仕事パートⅡ』~シフト・ダブルワーク・短時間~

【第3回】未経験からの研修・資格取得・キャリアアップについて

精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護のお仕事パートⅢ』未経験でも大丈夫?~研修・資格取得・キャリアアップ~
【第4回】認知症介護ならではの深みのある経験について

精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護のお仕事パートⅣ』認知症介護のやりがい。~ちょっと深くて、とりとめのないお話~
【第5回】日々変化のある利用者さんとの関わりについて


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護のお仕事パートⅤ」認知症介護のやりがい2~日々変化する利用者さん~

【第6回】雑談:お昼ご飯について


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護士のお仕事パートⅥ 楽しみな昼食。バイキング、おかわり自由』~介護の仕事を支える栄養満点の食事

【第7回】やめてしまう理由について:認知症による暴言


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護士のお仕事パートⅦ』介護をやめる理由~認知症による暴言に傷つかないで

【第8回】認知症による暴言で傷ついた職員へのフォローについて

精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護師のお仕事パートⅧ 介護士をやめる理由(2)』~暴言に傷ついた職員に対する対応~
【第9回】腰痛対策について


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護師のお仕事パートⅨ 介護士をやめる理由(3)』~腰痛対策~

【第10回】「認知症が好き」な思いについて


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護士のお仕事パートⅩ』~「認知症が好き!」という思いはどういうものか?

【第11回】20年間の認知症介護から得た気づきのお話


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ:番外編 介護師のお仕事パートⅪ 20年間の認知症介護経験から得た気づき』