精神科医Dr.Chikaの音楽と認知症

楽曲制作と認知症音楽療法に取り組んでおります。文章を書くのはあまり得意な方ではないため、読みづらい箇所もあるかと存じますが、ご容赦いただければ幸いです。

認知症老健の新型コロナ対応アップデート2021 1/10

年末年始は、利用者さんに大きな体調不良もなく経過しました。

 

新年早々、緊急事態となるような状況、ということですが、

私の勤務する老健の周囲でも、都内の感染状況に比例して、陽性者の発生報告が増えています。

例えば職員のご家族様の学校や職場、関連の医療機関などでの陽性の報告を受けて、施設の対応が必要な場面が、日常茶飯事のように、なってきています。

 

私の勤務する施設や関連病院ではPCR検査を積極的に取り入れていますが

身近な場所で陽性者の報告があった場合、ご本人に症状がない場合でも、

可能な限り、スクリーニング目的のPCR検査を行い

陰性を確認してから出勤という形をとっています。

 

また12月は職員の定期スクリーニング検査を開始しましたが、

今月からは利用者さんの定期スクリーニング検査を開始します。

 

職員または利用者さんに陽性があった場合は、全員一斉検査を行い

利用者さんに陽性が出れば、施設全体でコロナ体制を発動、という流れになります。

 

さらに、認知症高齢者が重症化しやすいことと、

受け入れ先の病院が見つからない可能性が高くなってきていることから

施設内での重症化への対応も想定しておく必要性が出てきています。

 

医療資源が限られる施設内で行うことができる処置は、主に酸素投与と点滴です。

 

昨年よりこういった事態に備えて医療物品を拡充し、現在、点滴は同時に5名まで可能となっています。

また施設に常備している酸素ボンベは二人分であるため、重症化の対応は2名までということになります。

通常の業務の中で施設内で酸素を投与する場合は、例えば利用者さんの喘息発作や誤嚥性肺炎の悪化で救急搬送を行う際に、救急隊を待つ間などの、短い時間で使用します。酸素の量のストックの面から、施設内での長時間の投与は難しい状況があります。

 

転院先が見つからない可能性が高いとなると、施設で提供できる医療を、どこまで拡充しておくのか、検討する必要があります。

 

そのような状況となっております🌐

 

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新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます🎍🐄

今年も皆様にとって健康で楽しい一年になるようお祈りいたします。

 

私は今年も引き続き、新型コロナ対策、認知症音楽療法、楽曲制作に最善を尽くしたい所存です。 

勤務先の認知症老健では、今月から、ご利用者様向けのPCR検査を定期的に開始する予定となっております。

皆様も、感染はもとより、コロナ疲れや環境変化によるストレスなど、くれぐれもご自愛ください。

西暦2021年=令和3年、平成33年、昭和96年、大正110年、明治154年

老健で働いていると、ご利用者様の生年月日から、年齢の換算が必要な場面がよくあります。

生年月日は和暦で書かれていることが多く、少々混乱するため

令和3年、だけでなく、昭和96年、大正110年も覚えておくと、換算がスムーズだったりします。

年末年始の認知症専門床の様子

認知症専門床の壁には、遠くからでも、よく見えるような大きな文字で、今日の日付を掲示してあります。

認知症の方々と過ごす上で、今日の日付を確認したり、季節感を感じる行事をすることは重要です。

感染リスクの少ない、新年の行事として、施設内での「初詣」を予定しています。

もちろん、本物の神社に行く訳ではなく、作業療法士さんたちが切り紙などで作成した「手作りの神社」まで、数人ずつ、お参りに行って、お願い事をしたり、絵馬を書いたりします⛩ 

みなさん、とても楽しみにされています。

利用者さんたちが、どんなお願い事をするのか、私も楽しみです。

【音楽と認知症】個別音楽聴取 2020年までの結果概要と2021年の抱負

今年は、認知症専門床に入所される、多くの重度の認知症の利用者さんに、ヘッドフォンで思い出の曲を聴いて頂きました。

その中から、28名の方について観察記録を行い、昨年までに観察を行なった6名の方も合わせて34名の方の反応から、重度の認知症の方への音楽聴取の効果を検証しました。

今年の結果の概要と、来年の抱負をまとめました。

方法の概要

  • 2018-2020に認知症専門床に入所された、通常のリハビリ介入が困難である、重度の認知症の利用者さんを対象に、個々人の思い出の曲を、ヘッドフォンで聴いていただいた
  • 頻度は1回3曲を合計5回(15曲)。反応が高く、問題症状が顕著な方については、そのまま長期間にわたって聴いていただいた。
  • 認知症高齢者のQOL評価表と、周辺症状(心理的な症状)のスコア(NPI-Q)を用いて介入前後の様子を評価した
  • 聴いている時の反応有無を、5つの項目(歌唱・回想発言・曲名想起・表情変化・体動)で評価した
施行時の反応5項目について

尚、5項目の反応の有無は以下のような脳の機能が保たれているかどうか、についての指標と考えました。

歌唱:手続き記憶(自転車の乗り方、ギター演奏など習得したことの記憶)や言語能力

回想発言:エピソード記憶(思い出の記憶)

曲名想起:意味記憶(言葉の意味などの記憶。ただし曲を知っていることが前提条件)

表情変化:情動の変化

体動:リズム感

検証した内容

  • QOLや周辺症状の改善が見られた方と見られなかった方での、属性(年齢・性別・病名・重症度など)の傾向を検証しました。
  • 聴いている時の反応有無について検証し反応測定を行うと同時に、反応があった方となかった方での、属性の傾向を同様に検証しました。

結果概要1-QOLや周辺症状の改善と属性評価について

34名中28名へ全5回施行可能でした。(2名は拒否、4名は5回未満でした。)

全5回施行した28名中、QOLの改善傾向を認めた14例と、不変の14例を比較検証しました。

その結果、

  • 改善例で年齢平均・生年平均ともに若い(79.1歳<82.8歳)、
  • HDS-R平均が低い(3.8点<5.8点)

2つの傾向が見られました。

またQOL改善が見られた14名のうち、3名で周辺症状のスコアの改善が見られました。

考察1

施行前のHDS-Rが低いほど(認知症が進行しているほど)、音楽聴取によるQOL上昇が見られやすい可能性が示唆されました。

音楽は聴覚や視覚・運動・情動等と連動して記憶され、認知症の影響を受けにくいとされます。

こちらの傾向について、重症であるほど、音楽の記憶と中核症状との格差が大きく、情動変化からQOL上昇を起こしやすいのではないか、と仮説を考えてみました。

年齢の傾向については、老化あるいは、選曲や時代背景の両面から検証していきたいと思います。

今回の傾向については、より多くの方に思い出の曲を聴いていただいた上で、来年以降も、検証していきたいと思います。

 

結果概要2-聴いている時の反応有無と属性評価について

拒否がみられた2名を除いた32名の方について、多い順に以下のような反応が見られました。

表情変化(笑顔になる・悲しい表情になる・泣き出すなど)・・29名

体動(リズムをとる・踊り出すなど)・・23名

歌唱(大声または小声で歌詞を歌う、鼻歌など)・・21名

回想発言(曲にまつわる思い出のエピソードを話す)・・18名

曲名想起(曲名または歌手名を答える)・・17名

 

全体的には、反応ありの方で、予想通り、HDS-R平均が高かった(低いほど、認知症が進んでいる)のですが、表情と歌唱では同程度でした。

考察2

音楽に関連する記憶や影響が重症の方においても保持されている様子が、多くの方で観察されました。

回想発言(エピソード記憶)・曲名想起(意味記憶)に関連する反応は予想通り低かった結果でしたが、

表情(情動変化)や歌唱(手続記憶)については、認知症の影響を受けにいことが示唆されました。

 

2019年までのまとめ

2018年/2019年は、米国で行われている認知症重症者への個人別音楽聴取(Personalized Music Listening)が、日本でも施行可能か、可能な場合は効果は見られるか、について検証しました。

その結果、思い出の曲を聞いてもらった重症の方の多くに、QOLスコアの改善の他、問題症状の緩和や言語能力の改善が見られました。

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2021の抱負

来年も認知症専門床に入所される、多くの利用者さんに、思い出の曲を聴いて頂きたいと思います。

これまでの観察項目に加え、血圧や脈拍測定などを行うことで、身体への影響を含めた情動変化を観察していきます。

また、選曲についても、より個々人の嗜好や年代に合わせた個別曲を聴いていただき、

曲の発売年当時の利用者様のご年齢や、曲調、歌詞の内容、テンポなどと、反応の関連を検証していきたいと思います。

 

また今年は感染症流行下において、集団の演奏会やレクリエーションなどが休止となりましたが、個別音楽聴取については、個別のリハビリとして、施行の継続ができました。

施設内でのクラスター発生時などには、もちろん、医療的な対応が優先となり、個別リハビリも休止となることが想定されるため、感染症対策を継続しながら、可能な範囲で、取り組んでいきたいと思います。

 

 お読みいただき、ありがとうございました🐈🎧

 

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 *尚、施設での個別音楽療法の研究においては、調査・研究上の倫理原則に則って行なっております。 

2020年に制作した楽曲まとめ[楽曲制作]

2020年に作曲・編集した楽曲の一覧です。

 

リリースしたアルバム

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オリジナル曲

眠りのためのオルゴール・ピアノ曲

9番:Goodbye Today

10番:夜空

11番:夢の中のワンダーランド

12番:眠りの森

13番:shooting star

14番:希望のランプ

15番:無意識の海への旅

16番:sleep mode

17番:心の傘

18番:忙しい日の夜

19番:風に吹かれて

20番:夜空の旅

21番:Yesterday&Today

22番:0:00

23番:魔法の地図

Youtubeチャンネル「サイコセラピー研究所TV」と、各音楽ストアで配信しています。

 今年配信したメドレー動画:6番〜15番

www.youtube.com

その他のオリジナルBGM

  1. 雨(17番 心の傘 アップテンポ・アレンジ)
  2. ハード・ワーキング(18番 忙しい日の夜 アップテンポ・アレンジ)
  3. ストーミー(19番 風に吹かれて アップテンポ・アレンジ)

*Move&Dance-精神科医Dr.ChikaHappy Music Collectionに収録

2020年のチャートイン

www.tunecore.co.jp

カバー楽曲

ビートルズ全曲カバー・プロジェクト

Dr.ChikaBeatlesベストセレクション Vol.4
  1. Sgt.Pepper’s Lonely Hearts Club Band
  2. With A Little Help From My Friends
  3. Eight Days A Week
  4. Glass Onion
  5. Paperback Writer
  6. A Hard Day’s Night
  7. You Never Give Me Your Meney
  8. Rocky Raccoon
  9. Rain
  10. Sgt.Pepper’s(Reprise)
Dr.ChikaBeatlesベストセレクション Vol.5
  1. Magical Mystery Tour
  2. Octopus’s Garden
  3. She Said She Said
  4. I’ve Got A Feeling
  5. Why Don’t We
  6. And Your Bird Can Sing
  7. Yes It Is
  8. She Came In Through The Bathroom Window
  9. Piggies
  10. Another Girl
Dr.ChikaBeatlesベストセレクション Vol.6
  1. Drive My Car
  2. Good Day Sunshine
  3. Getting Better
  4. Mean Mr. Mustard
  5. Get Back
  6. Lovely Rita
  7. When I'm Sixty Four
  8. Come Together
  9. Polythene Pam
  10. Hello Goodbye
その他
  1. Sun king
  2. Carry That Weight
  3. The End
  4. Because
  5. Good Night
眠りのためのビートルズ31曲メドレー

2018〜2020にカバーした65曲の中から、31曲を眠りやリラックス用にスローテンポで再編集し、ピアノ・オルゴール両verのメドレーを制作しました。

 www.youtube.com

1.Good Night

2.Let It Be

3.In My Life

4.Here Comes The Sun

5.Ill Be Back

6.Across The Universe

7.NorwegianWood

8.Hello Goodbye

9.Here There And Everywhere

10.The Long And Winding Road

11.Yesterday

12.Something

13.If I Fell

14.While My Guitar Gently Weeps

15.And I Love Her

16.For No One

17.The Fool On The Hill

18.Michelle

19.Come Together

20.Im So Tired

21.Strawberry Fields Forever

22.Because

AbbeyRoad B面メドレー】

23.You Never Give Me Your Money

24.Sun King

25.Mean Mr Mustard

26.Polythene Pam

27.She Came In Through The Bathroom Window

28.Golden Slumbers

29.Carry That Weight

30.The End

31.Her Majesty

目覚めのためのビートルズ50曲メドレー

近日公開予定です。

 

その他のカバー曲

リクエストによりJ Pop1曲のオルゴール・ピアノカバー音源も制作いたしました。

  1. エスタデイ/official 髭男dism

 

今年制作した曲は、以上になります。

リラックスや眠りの一助となれるよう、来年も引き続き制作を続けていきたいと思います。

 

*オリジナル楽曲・カバー楽曲共にYoutube Channel「サイコセラピー研究所TV」内でご視聴いただけます。

www.youtube.com

 

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認知症老健の対応アップデート2020 12/26 [COVID-19]

今週から職員向けのスクリーニングのPCR検査を始めました。

利用者さんについても、発熱などの症状があった方への抗原検査やPCR検査はすでに始めています。スクリーニング検査は1月から開始の予定で準備を進めています。

毎日のように結果の報告がありますが、もし陽性が出れば、早急に保健所に連絡したり、コロナ対応の体制を発動したりと、状況が変わってきます。

ただ、日常的に検査をすることで、初期の段階でウイルスの動向をキャッチできるので、クラスターを未然に防ぐ可能性は高められると思います。

 

最近は、AI予測が見れるようになったようで、少し先を読むことができるように、活用したいと思います。

datastudio.google.com

 

 

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認知症の方との会話2020 12/26[接し方]

認知症の方への接し方はとても重要です。言葉かけ一つで、心理的な症状が良い方にも、悪い方にも、変化してしまうからです。

しかし、実はそんなに難しいものでもありません。

私たちの普段の会話と同じ部分と、少し違う部分を感じ取ることに

お役に立てれば幸いです。

 

認知症の方への接し方

重度の認知症の方々と接する時に、個人的に感じているポイントは

  • 楽しい気持ちになるようにする
  • 安心させてあげる
  • ユーモアを活用する
  • 近い距離で親身になって聞く
  • 口調が大事
  • 表情も大事
  • 聞こえずらそうだったら耳元で大きい声で話す

など、割と当たり前のようなことです。

 

私たちの普段の会話でも、

  • 少しの口調の違いによって、いい気持ちにも嫌な気持ちにもなる
  • ユーモアがあったら面白いので笑う
  • ちゃんと聞いてくれているかどうか伝わってしまう
  • 相槌がそっけないと嫌な気分になる

などというようなことはよくあると思います。

吐き捨てるようなぶっきらぼうな口調で話しかけられたり、無表情で機械的な相槌を打たれたら、嫌な気持ちになるのが普通だと思います。

逆に穏やかな口調でユーモアがあって面白ければ、笑って気分が良くなって、その後しばらくハッピーな気持ちになったりすることもあると思います。

 

それは認知症の方も同じです。

 

どうして同じなのかというと、脳は領域によって働きが分かれていて、認知症の方では記憶障害の原因となる部位(海馬)の神経細胞が傷害されていても、言語を理解する領域や感情を司る領域などの脳の働きが残っている場合が多いからです。特に感情の働きは認知症が進行しても保たれやすいと言われます。

実際の会話例

認知症専門床の様子です。

例えばつい昨日のことですが、

精神発達遅滞と認知症の女性の利用者さんが、トイレから戻ると、ズボンを上げて歩きながら、私の方を見て「先生、おしっこ!」と何度も言って近寄ってきてくれましたので、

「私はおしっこではありません!笑」と言いました。するとニコニコと楽しそうにして、そのまま席に戻っていきました。

一般的な認知症の方への原則では「否定してはいけない」というものがありますが、

私たちの会話でも、否定することが逆にユーモアになったりすることもあるのと同じで、いつも原則どおりという訳ではないです。

もちろん「自分でトイレに行ってこれたんだね、よかったね。」とか、ひたすら優しく接してあげることも、いいのですが、適度に親しみを込めて否定形のユーモアで返した方が、お互いに楽しい気持ちになったりするので、人によっては、こんな風にあえて否定系で返します。

人によって言葉や反応を変えることも、私たちの普段の会話においても当たり前のことだと思います。認知症の方と話す時でも、同じです。

 

ただし違うところがあるとすれば、背景に病気があることを理解する必要があるということです。

 

例えば昨日は12月25日クリスマスでしたが、その話を持ちかけるとある男性利用者さんが

「プレゼント買ってきてあげる。何がいい?ピアスでもネックレスでも、ブレスレットでも何でもいいよ!」と、言ってくれました。笑

この方は普段から現実離れをした会話(妄想様の発言)をよくする方なのですが、

それを否定したりして機嫌を損ねると、急に表情が険しくなって、独り言を始めたりなど、調子が悪くなってしまいやすい方でもあります。

差し障りのない範囲で、その人の想像している世界に、適度にのってあげることが大事です。なので

「ありがとう!じゃあネックレスお願いしてもいい?」と、答えます。

ここで演技っぽさを出すと違和感を感じられてしまうので、ごく自然にです。

実際には、利用者さんは外出をすることはできず、買い物をするだけの能力もないことが現状です。

私がプレゼントのお願いをしたからと言って、立ち上がって買いに行ったりはしません。

それでもそうやって答えて、その人の世界に少し合わせてあげるだけで、

満足をしてくれるんです。

それでまたお互いに楽しい気持ちになるんですね。

 

こんな風に、認知症の方との会話はとても楽しいのです。

 

 

 

眠りのためのオルゴール曲・ピアノ曲 第23番 [liner notes]

今月の新曲はオリジナルBGM23番「魔法の地図」になります。

眠りやリラックス用にスローテンポで編集をしています。

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[liner notes]

この曲は12年ほど前にモチーフを作った曲です。

その頃はふとした時にメロディーが湧いてくることが時々あったのですが

浮かんだモチーフに適当に当てたコードと一緒に、ノートに書き留めておいたものが元になっています。

ポピュラーミュージックを前提に作っていたのですが

歌詞よりも曲が先に出るタイプだったので

メロディーはあっても歌詞はほんの一部分しかないものがほとんどでした。

そしてこの曲のメロディー用にほんの少し作りかけた歌詞の断片が

「魔法の地図だって持っていることを、隠していないで・・」

といった内容でした。・・(笑)

結果的に、歌詞の続きを作ることはなく、今回(12年後に)BGMとして仕上がっていますが、歌詞の断片に由来してタイトルは「魔法の地図」になっています。

ただ、元になったモチーフはAメロだけで、Bメロは今回の制作で即興で作ったものです。

この曲の特徴は、「微妙な不協和音」であると、思っています。

ところどころ、あえて響きが微妙な音を重ねているつもりです。

 

最後に、キノコの写真を選んだ理由は、画像素材サイトで、魔法→ファンタジーで検索すると、キノコが出てきたから、というだけで特別な理由はありません。。

  

www.allin1.co.jp

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認知症老健の対応アップデート201219 [COVID-19]

クラスター発生防止に向けて

周囲の医療機関や施設で、次々と、クラスター発生報告が出ています。

私の勤務先の施設でもいつクラスターが発生してもおかしくない状況になっているようにも思いながら、今月に入り対策をさらに強化しています。

 

具体的には積極的なPCR検査の導入です。

  1. 症状がない職員や利用者さんを対象としたスクリーニング検査を月に1、2回のペースで定期的に行う
  2.  発熱などの症状があった利用者さんに迅速にPCR検査を行う
  3. 新規入所の利用者さんの入所時にPCR検査を行う

 という3つを進めています。

また、発熱などの症状がある職員とそのご家族に対しては、PCR検査で陰性を確認してから出勤、という体制を取っています。

 

利用者さんに対しては、これまでは体調不良者の抗原検査をメインに行なっていましたが、PCR検査もより日常的に実施ができるように施設全体で整備を行なっています。

 

検査をできる限り積極的に行う理由は、積極的に行わないと、気が付いた時にはすでに施設全体に広まっていて、クラスターが発生している状況になり得るためです。

私の勤務先の施設や関連病院では、一人の陽性者が出た際には、迅速に周囲の職員や利用者さん全員の検査を行います。

 

  

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人類の未来年表と好きな曲に秘められた可能性[エッセイ]

12月になり、認知症専門床では、いつもと変わらない時間が流れています。

流れているというよりは、止まっているという表現の方が合っているのかもしれません。皆さん、季節も日付も時間も場所も関係なく、一瞬・一瞬のやり取りの中で、日々を過ごされています。

今年までに行なった個別音楽療法の全体的な結果分析については、後日改めてまとめさせていただきたいと思っていますが、先に少しだけ、聴いている時の表情の変化についてお伝えさせていただくと、一定期間以上思い出の曲を聴いていただいた32名の方のうち、29名で聴いている時に表情の変化がありました。普段は見せない様な笑顔になることもあれば、悲しそうだったり泣いていることもありました。

感情を司るのは脳の中でも扁桃体と呼ばれる部分で、音楽を聴いたときに大脳の聴覚野からの情報が伝わって扁桃体が刺激され、表情の変化や血圧・脈拍の変化などの情動面の変化が生じます。

一般的に認知症でも感情の働きは障害を受けにくいとされますが、個別音楽療法の対象者である重症の方であっても、ほとんどの方で感情が保たれている、ということを確認できたように思います。

また感情が保たれているということは、介助の仕方や声かけの仕方一つで、認知症の方が心地よく過ごせるかどうかが左右されることへの根拠にも繋がるように思います。

 

さて今年の新型ウイルスについて、どの様に考えるかは様々かと思いますが、私は今後ワクチンの開発などによって事態が収束に向かったとしても、元の生活に戻る方向よりも、新しい時代にシフトをしていく動きを想定しています。

今後も同様の事態への対策が余儀なくされる以上は、例えば地方分散化や人の移動の減少、蜜を避けた行動などのリスクマネジメントの強化は引き続き意識されるのではないかと思いますし、対人業務の減少とともにITの需要が一層高まり、オンラインでの消費形態が促進されることで輸送の需要が高まるなど、素人ながらもなんとなく予想できそうなことはありそうです。

また、この数百年で世界的に人口が爆発的に増え、産業が急速に発展したことで、地球温暖化の問題も同時に表面化してきているようです。

さらに高齢化社会に伴う認知症の罹患者の急増と、それに伴う介護の人員不足の問題が明るみに出てくることが予測されます。

大きなスパンで、環境問題や感染症対策を視野に入れた人類の生活様式の変化を余儀なくされているフェーズに入って来ている、というように、感じています。 

 

様々な未来の課題の中で、私が取り組んでいる「認知症の問題」については、2040〜50年頃には人口ピラミッドが逆転し、少ない労働人口で多くの高齢者を支えることになると予想されています。高齢者が増えれば、それに比例して認知症の方も増えます。そうなった時に、このままでは多くの認知症の方が、有意義な形で最期の時期を過ごせなくなってしまうのではないか、ということを私は危惧しています。

 

認知症の治療薬の開発への希望もありますが、現在、認知症施設に入所される方々の経緯を見ていて感じることは、高齢者の生活背景は様々で、ご家族のサポートのもとで適切なタイミングで受診や治療を始められる方は決して多くはないということです。また、認知症の問題は、将来とは言わず、すでに起こり始めていることは、日々のニュースなどの中でも、感じられるのかもしれませんが、私の施設に入所される方の経緯からも、問題症状のためにご自宅での介護が限界となったり、あるいは虐待から保護されて入所されるといった方が多くいらっしゃいます。

 

表面化してきている認知症の問題に対し、ヘッドフォンで思い出の曲を聴く手法ならば、多くの施設や家庭で、誰でも簡単に行えるものです。

QOLの向上や、問題症状の緩和、言語能力が改善する可能性については、米国での報告や、私の勤務先の施設で多くの方に聴いていただいた様子からも、観察されています。

さらに掘り下げて、どれほどの方に、どのくらいの効果があるのか、を見るためには、より多くの方へ、施行を続ける必要があると思います。

来年も引き続き、多くの利用者さんと思い出の曲を聴いていただきながら、効果を探っていきたいと思います🎧

 

お読みいただきありがとうございました🎧🐈📰

 

 

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【音楽療法新聞】 2020年12月

認知症重症者への「個別音楽療法」の施行結果と、楽曲制作の情報を月刊でお届けします🎄

 

認知症専門床での個別音楽療法 

認知症専門老人保健施設に入所されている認知症の重症者の方に、ヘッドフォンで個々の思い出の曲を聴いていただく個人別音楽聴取。(Pesonalized Music Listening:PML)米国で広められている手法ですが、私の施設でも積極的に取り入れています。

思い出の曲を聴いた利用者さんの反応を、お一人ずつ、ご報告させていただきます。

個別音楽療法の報告19

匿名Sさん 年齢80代後半 男性 アルツハイマー認知症 (HDS-R4点)

【聴く前の様子】

表情硬い・じっと座っている

【好きな曲の情報】

五木ひろし石原裕次郎

【反応が良かった聴取曲】

細雪/倖せさがして(五木ひろし)・夜霧よ今夜もありがとう/ブランデーグラス(石原裕次郎

【聴いている時の様子】

「いい声してるなぁ」と笑顔で話す。「顔は男らしくないけど」と回想する様子あり。ところどころ鼻歌を歌う。「歌うのは得意ですか?」とスタッフが聞くと「聴いてる方が楽だね」と会話が成立している。また自らスタッフに「あなたのお母さんいくつ?」と話しかけたり、石原裕次郎の名前を挙げて話をしている。

【総評】

聴いている時の様子を詳しく見ていきます。

  • 表情の変化があった→情動の変化があった(脳の感情を司る扁桃体が刺激された)
  • 回想発言があった→昔の体験や歌手の顔を思い出していた(エピソード記憶が保存されている)
  • 意味が通じる会話が成立した→言語に関わる脳の領域が刺激された
  • 歌手名を答えられた→言葉の意味などの記憶(意味記憶)が保存されている

Sさんは認知症の進行によって、普段は会話が成り立たないことが多く、体操やレクリエーションにも参加が難しいために、じっと座っていることが多いようなご状態です。そんなSさんが自ら好きな歌手名をリクエストしてくれたことも意外でしたが、曲を聴いている間、回想したり話しかけたりする様子がありました。今後も好きな曲を介して、Sさんの中にある記憶を思い出していただけたらと思います。

個別音楽療法の報告20

匿名Tさん 年齢70代後半 女性 認知症 (HDS-R10点)

【聴く前の様子】

眠そうに座っている

【好きな曲の情報】

美空ひばり

【反応が良かった聴取曲】

川の流れのように/リンゴ追分/柔/東京キッド(美空ひばり

 【聴いている時の様子】

歌詞の内容に反応し「'あの人'って誰だろうね」と話す。美空ひばりについてのエピソードを話し続ける。歌詞をはっきりと歌っている。ブランデーグラスを聴くと「裕次郎の映画昔よく見てた」と話す。「いい声してるよね。探るようなね。」と。集中が途切れると徐々に曲とは関係のない話が出てくるようになる。

【総評】

  • エピソードを話し続ける→ 記憶や体験が保存されている
  • 歌手名が出てきた→言葉の意味などの記憶(意味記憶)が保存されている
  • 意味が通じる会話が成立した→言語に関わる脳の領域が刺激された
  • 歌詞をはっきりと歌った→歌詞やメロディー・リズムの記憶を覚えている(手続き記憶が保存されている)

普段は、妄想様の発言(現実離れして意味の通じない会話)が多いTさんですが、曲を聴いている間、会話が成立していました。また歌手について詳しくお話をされていたことも意外な一面でした。普段のリハビリは、塗り絵などが中心で、積極的に取り組めることが限られており、何もせずに椅子に座っていることも多い様子です。今後も音楽が好きな点を積極的に生かして行けたらと思います。

 

個別音楽療法の報告21

匿名Vさん 年齢80代前半 女性 混合型認知症 (HDS-R6)

【聴く前の様子】

傾眠。表情険しい。

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

いつでも夢を(橋幸夫吉永小百合)・365歩のマーチ(水前寺清子)・明日があるさ坂本九)・銀座の恋の物語(石原裕次郎・牧村旬子)・高校三年生(舟木一夫

 【聴いている時の様子】

足を動かしてリズムをとりながら歌っている。大きい声で歌い、足や首でうなづくようにリズムをとっている。真剣な表情で最後まで歌い続ける。「君といつまでも」を聴いている時も、「いつでも夢を」を歌っているなど、聞いている曲とは別の曲を歌っている。銀座の恋の物語を聴くと「裕ちゃん?」と尋ねる。石原裕次郎について話し始める。曲が終わると「ありがとう」と笑顔。

【総評】

  • 大きい声で歌いリズムをとる→歌の記憶(手続き記憶)や運動の記憶が保存されている。
  • 歌手名が出てきた→言葉の意味などの記憶(意味記憶)が保存されている

Vさんは転倒して骨折・手術をした後、今は車椅子で生活をされています。

体を動かすことが少なく、何もせずに座っている時間が多いのですが、今回の音楽療法でとても歌がお上手であったことがわかりました。味のある良い声でしたので、是非これからも好きな曲をたくさん歌っていただきたいです。

 

個別音楽療法の報告22

匿名Wさん 年齢80代前半 女性 レビー小体型認知症(HDS-R4)

【聴く前の様子】

傾眠。座っている。

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

明日があるさ坂本九)・高校三年生(舟木一夫

 【聴いている時の様子】

聴きだすと表情が和らぐ。歌うことはないが、スタッフが「知っている曲ですか?」と質問すると「知っている」と答える。別の曲で「知っている曲ですか?」と質問すると「知ってない」と答えた。リズムに合わせて微かに手を動かす。明日があるさを聴いている時に、途中で2回声を「くくく」と出しながら笑いだす。愛燦燦で「知っていますか?」と聴くと「ひばりでしょ」と初めて歌手名を答える。リズムに合わせてうなづく動作あり。曲が終わると「終わっちゃった」と話す。

【総評】

  • 表情が和らいだ。笑い出した→情動の変化があった(脳の感情を司る扁桃体が刺激された)
  • リズムをとる→歌や音楽に関する運動の記憶が保存されている。
  • 歌手名を答えた→言葉の意味などの記憶(意味記憶)が保存されている

Wさんは眠そうにしていることが多く、起きていても無表情で座っています。

表情の変化がほとんどないので、曲を聴いて笑ってもらえたことは大きな変化だったと思います。「くくく」と笑ったのは、何か思い出したことがあったのか、歌詞や歌がどこか面白く思ったのか、理由はわかりませんが、歌詞の言葉の意味を理解していたことが伺えます。これからも好きな曲で笑顔になってもらいたいと思います。

 

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*個別音楽療法は、認知症重症者のQOLの向上や問題症状の緩和を目的に、私が勤務する認知症専門老人保健施設での独自の取り組みとして実施し、反応や効果についての研究を行っています。

*お一人当たりの施行回数は1回3曲を5回(全15曲)が基本で、特に反応の良い方で問題症状が顕著な方については、長期間(最長3ヶ月)継続して実施しています。

 

集団音楽療法(演奏会)

新型コロナウイルス感染症予防の観点から現在休止中です

去年のクリスマス演奏会の様子


【精神科医Dr.Chika】『老健クリスマス演奏会』

【演奏曲】雪/赤鼻のトナカイ/きよしこの夜/サンタが街にやってくる/ジングルベル/たき火/川の流れのように/乾杯/北酒場/兄弟船

1年が過ぎるのもあっというまです。今年は予想外の展開でしたね。。

  

オリジナル曲

12月の曲

私が作曲をしているBGMの最新曲です。

【リラックスBGM22番】


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲22 オルゴールバージョン【0:00】  赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽眠れる曲オルゴール22

明るい曲調でシンプルな曲です。オルゴール・ピアノの両バージョンがあります。

各音楽ストアでも配信開始しております。 

linkco.re

 *次作23番:制作中です。

今月のチャートイン情報
 配信楽曲一覧

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お読みいただきありがとうございました🎧🐈📰

 

バックナンバー 

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【音楽】ビートルズの魅力

今回はビートルズについて、私なりの考えをまとめさせていただきます。

 

概要

イギリス・リバプール出身の4人組ロックバンド。

196210月に「Love Me Do」でデビューしてから19704月の解散までの間に公式オリジナルアルバム13枚(Magical Mystery Tour含む)とPast Maters Vol1&2収録の213曲を発表した。(Past Maters Vol1収録のドイツ語ver2曲を除くと211曲/Revolution1とRevolutionを同じとすると210曲) 

リンゴスター(1940.7.7)が最年長で、ジョンレノン(1940.10.9)、ポールマッカートニー(1942.6.18)、ジョージハリスン(1943.2.25)が最年少。

 

魅力

Beatles自身とその音楽性の変化

8年間の中でBeatlesというグループ自体が大きく変化していき、それに伴って楽曲の音楽性も変化していく。

デビュー前はリバプールのライブハウス・キャバンクラブなどで連日演奏を行い、デビュー後は2枚目のシングルの「Please Please Me」の大ヒット(英国チャートで30週連続1位)を皮切りに、「From Me To You」「She Loves You」「I Want To Hold Your Hand(抱きしめたい)」..と次々と前代未聞の大ヒットをとばした。

アメリカや世界へ進出しコンサートを行い、音楽にとどまらず価値観・ファッションなどに大きく影響を与えた。

19658月には史上初の野球場でのコンサートをニューヨークのシェイ・スタジアムで行い、野球場での演奏のパイオニアとなった。

世界各国で、大勢のファンに囲まれた中でコンサートを続けるが、1966.8.29のサンフランシスコ・キャンドルスティック・パークでのコンサートを最後に、演奏活動を休止。その後レコーディングバンドへと変貌をとげる。4人の風貌も大きく変わった。

Beatles自身が架空のバンドを演じた初めてのコンセプト・アルバム「サージェントペパーズ・ロンリーハーツクラブ・バンド」から、多様な演奏形態の曲を収録する「ホワイトアルバム」まで、数多くの曲をレコーディング。コンサートを休止した代わりに、シングル曲の公開とともにプロモーションビデオを撮影。現代のPVの先駆けとなったのも、ビートルズ19676月には、3億人が視聴した世界同時衛生中継番組「アワー・ワールド」に出演し、「愛こそはすべて」を披露した。

1968年には自主レーベルとも言える「アップル・レコード」を設立し、「ホワイト・アルバム」以降のアルバムをアップルからリリース。

解散を前にした1969年に再びデビュー当時のビートルズの演奏形態に戻り「ゲット・バック・セッション」を行い、映画「レット・イット・ビー」を撮影。そして、横断歩道を渡るジャケットで有名な「アビーロード」を、最後に録音したアルバムとして発表し、19704月に解散。8年間のビートルズストーリーは幕を閉じた。

 

曲作り

ビートルズの曲は12,3分のものがほとんどで4人とも曲を書く。

レノン=マッカートニーの曲が圧倒的に多いが、ジョージの曲も名曲ぞろい。リンゴの曲(ドント・パス・ミー・バイ/オクトパス・ガーデン)もいい味を出している。

ジョンレノンが作曲しても、ポールマッカートニーが作曲しても、合作でも、表記はレノン=マッカートニー。有名な曲では、「イエスタディ」や「ヘイ・ジュード」や「レット・イット・ビー」などはポールの作曲で、ポールとジョンの作曲したメロディを組み合わせて合作したものもあり、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」「We Can Work It Out(恋を抱きしめよう)」などに見られるように、2人が作曲した異なるメロディが、絶妙にマッチしている。

 

4人のソングライターが切磋琢磨し、5人目のビートルズといわれる音楽プロデューサー、ジョージ・マーティンに支えられ、完成したビートルズの楽曲には、駄作がない。11曲の世界観に合わせて、誰が歌うか、どんなコーラスを入れるか、どの楽器を使いどんな風に弾くのか、試行錯誤の結果、それぞれの曲が違った風合いを見せ、ビートルズの音楽の多様性を築いた。

解散後のソロ活動では、各メンバーの音楽の指向性の違いが明らかとなる。ポールは歌詞よりもメロディやアレンジを優先し、ジョンはメッセージ性のある歌詞で聴かせる。ビートルズでは各メンバーの強みが掛け合わされ、ジョージ・マーティンの力が加わり、唯一無二のビートルズサウンドが存在し得たことがわかる。

各曲ともわずか2,3分の中で、キャッチーでセンス溢れるメロディやアレンジやコーラス、リードボーカルが一体となって、ビートルズサウンドが繰り広げられる。

 

人柄

4人ともリバプール訛りのままで、飾らない。発言は実に率直で、心を打たれる。物質的なものや既存の価値観に左右されないかっこよさを感じる。

現代の私たちの日常生活の中ですら、金銭や肩書きなどの既存の価値観で物事を判断する人は多いが、ビートルズは成功して富を得てからも、真に価値あるものを追求し続けた。

ポールの言葉に「Were no more and no less..」(等身大以上でも以下でもない)というものがあったように思う。傲慢でなく、謙虚な中に自信もあり、持っているものを語らずして示す、ビートルズはそんな真のかっこよさの模範でもある。

 

歌とコーラス

ビートルズの声質は4人とも特徴的かつ異なっている。とくに鼻腔周囲に集音され鋭く響くジョンの声と、広く鼻腔・副鼻腔に響くスウィート・ボイスのポールの声は対極にある。ジョンが歌うか、ポールが歌うかで曲のイメージは全く変わる。

各曲のイメージに合わせて、この曲はだれがリード・ボーカルをとるのか、が決められる。

基本的には、自分が書いた曲は自分で歌う、というスタンスだが、例えばリンゴがリード・ボーカルの「イエロー・サブマリン」のように作曲者(レノン=マッカートニー)とボーカルが異なる場合もある。

そして、ビートルズの最大の魅力の一つであるコーラスの美しさも欠かせない。コーラスラインの多彩さと、絶妙な使い方も大きな魅力だ。

そしてポール・ジョン・ジョージの3人でハモった時の美しい声の融合・・については「Abbey Road」に収録される「Because」に集約されるかと思う。

 

声質は生まれつきのものだ。男性の場合は声変わりで声域が低くなったり、その人の声色の中での変化はみられるものの、基本的な声質は生涯変わらずにその人特有のものである。発声のしくみについて考えてみると、肺から送られた空気が喉の奥にある声帯を振動させ、声のもとになる「音」が、口腔や鼻腔・副鼻腔と言われる頭蓋内の空洞に響く事によって、声は発せられている。声を響かせる頭蓋内の空間の形態の違いが声質に影響している。

歌唱力だけでなく生まれ持った声質が曲のイメージを大きく左右するポップロックにおいて、3人の声質が絶妙にマッチしていることは大変に貴重だと思う。

 

演奏の魅力

ビートルズは、演奏が上手い。デビュー前に連日キャバン・クラブなどで演奏を重ねていた下積み時代に支えられていることもあるかと思うが、ビートルズに限らず、昔の時代は今よりもオーディオ機器の技術がはるかに限られた環境下で演奏をしていた。

音楽というものは演奏によって音が空気を振動させ聴いた人に感動を与えるものだが、録音をしなければ音はどこかに消えてしまい、現代まで聴き継がれることはない。

音楽という媒体は「オーディオ・データ」であり、制作過程にはその時代の科学技術の進歩が大きく影響してきた。

現代では、音楽データはパソコンのソフトを使用して制作され、録音した音のリズムや音程や音量などを簡単に修正することができる。部分的に録音したものを繋げて、各パートに様々にエフェクトをかけて加工し、画面上だけで再現可能な最高のテイクを作ることができる。

そのような高度な技術は、当然ビートルズの時代にはなかった。1963年に発売されたビートルズの最初のアルバム「Please Please Me」は、収録曲のほとんどを一発録りしたと言われる。ビートルズの演奏力は音源の高い完成度にも直接的に作用した。

 

アレンジ・アイディアの魅力

音楽におけるクレジットには、作詞・作曲・編曲とあるが、アレンジは編曲にあたる部分だ。

同じ曲でも、アレンジによって仕上がりは全く変わる。どの楽器を使って、それぞれどんな音色でどんなフレーズを弾くのか、アレンジの可能性は無限大に存在しうる。

ビートルズのアレンジは実に多彩だ。その曲のイメージに合うならば、リコーダーでも管楽器でも、インドの民族楽器でも、雑踏のざわめき声でも鳥の鳴き声でも、何でも取り入れる。あるいは、よりテクニカルな楽器のフレーズが合う曲には、メンバー以外のプレイヤーも受け入れる。「ドント・レット・ミー・ダウン」や「ゲット・バック」などの鍵盤はビリー・プレストンに、「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」のギター・ソロはエリック・クラプトンに任せている。

ビートルズの発想力と、それをうまく引き出して形にするジョージ・マーティンの力によって、曲のメロディーを最大限に生かすべく、アレンジが仕上がっている。

ビートルズの曲は何度聴いても「こんなところにこんな音が!」という発見があったりする。 

 

ファッションの魅力

デビュー前はジーンズに革ジャンで演奏していたが、ビートルズのマネージャーのブライアン・エプスタインが、スーツにネクタイを着用させ演奏後に一礼をさせるという、初期のビートルズの礼節あるイメージ作りを行なった。

一昔前の流行りが、今現在には受け入れがたいセンスとなってしまう場合も多々あるが、ビートルズ60年代のファッションや髪型は、現代の感覚にも溶け込んでいる。初期のマッシュルームカット・ブーツやスーツ、あるいは中期以降のサイケデリックな色使いは、今でも一つのファッションとして受け入れられている。

 

ビートルズの魅力まとめ

・世界的アイドルかつ歴史的アーティスト

・駄作がない

4人とも主役になれる。4人とも歌い、曲を書く。

リードボーカルが曲ごとに変わる。

・変幻自在な演奏スタイル(ポールはBa,E.Gt,A.Gt,Dr,Key,Vo,Choを担当するマルチプレーヤー)

・飾らない人柄

・アイディア豊富なアレンジ

・現代の常識の先駆け:野球場での演奏・プロモーションビデオ・コンセプトアルバム・自主レーベル(アップル・レコード)等..

空前絶後という言葉が合っているように思います。

 

 

エッセイ「いい曲・素晴らしい音楽とは」

音楽には正解はありません。好みは多様な上、変化もします。

それでも良い音楽という概念は存在しています。

ひとつの大きな考え方では、時間をかけて証明されるものなのではないかと思います。

名曲と言われる音楽は、50年後、100年後・・にも、メロディーやアレンジ・演奏や、そこに込められたアーティストの魅力が聴く人に新鮮な驚きを与え続け、その人の趣味嗜好や生活の楽しみや、考え方や人生にまで、大きな影響を与えてしまうパワーをも秘めています。

どのアーティストの、どんな曲に魅力を感じるかは、その人次第ですが、

大好きな曲を創り出したアーティストとは、時代や場所を超えて、共有できる感動や価値観があるのではないでしょうか。

ビートルズは解散後50年たった今も、多くの人に影響を与え続け、愛され続けています。

 

今回はビートルズについて私なりの考えを、述べさせていただきました。

お読みいただき、ありがとうございました🐈

 


ビートルズ・ピアノ弾き語りメドレー10曲〜精神科医Dr.ChikaのBeatles名曲カバー〜

 

おまけのエピソード「ビートルズのリアルタイム(?)」

私の好きな音楽は、ビートルズやELOなどを中心に、60・70年代の洋楽ポップ・ロックです。

中学生の時にビートルズを好きになってからというもの、自身の世代の流行はそっちのけでした。

リアルタイムではない私にとって、60年代は「ビートルズが大人気だった」という印象をずっと、持ち続けていました。

現在の勤務先である認知症専門老人保健施設で働き出した頃、認知症の軽症者の方を対象とした集団音楽療法(演奏会)で、ビートルズの「Yesterday」「Let It Be」「Help!」を、ピアノで弾き語り演奏をさせていただいたことがあります。

リアルタイムの世代を過ごした利用者さんたちは、当然曲を知っていて、もしかして一緒に口ずさんでくれるのでは、と期待したのですが、利用者さんたちの反応は・・

皆さん「・・・・・(???)」という感じでした。

あれれ?と思いながらも、「Help!」を最後まで歌いきった私だけが完全に浮いてしまったことが、働き始めの良い思い出になりました。(笑)

中には「ミッシェルが好き」などと言ってくれた利用者さんもいたのですが・・お一方でした。

昭和の歌謡曲の演奏に戻ると、皆さん一緒に歌ってくれていました。

予想外の反応に驚くと同時に、「昭和の歌謡曲」の力を痛感しました。

今後、洋楽好きの利用者さんが入所された際には、是非一緒に聴きたいと思っています。

 

【音楽療法新聞】 2020年11月

認知症重症者への「個別音楽療法」最新の施行結果と、楽曲制作の情報を月刊でお届けします。

 

認知症専門床での個別音楽療法 

私が勤務する認知症専門老人保健施設に入所されている認知症の重症者の方に、ヘッドフォンで個々の思い出の曲を聴いていただく個別音楽療法

施行終了した方についての報告です。


Dr.Chikaの『音楽と認知症』パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます

個別音楽療法の報告15

匿名Oさん 70代後半/女性 アルツハイマー認知症HDS-R 0点)

【普段の様子】

歩行:手引き リハビリ参加:不可 自発語:あり 問題症状:介護抵抗 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

美空ひばり

【反応が良かった聴取曲】

真赤な太陽/港町十三番地/愛燦燦/娘船頭さん(美空ひばり

【聴く前の様子】

表情険しい・テーブルに顔を伏せている

【聴いている時の様子】

曲が始まると、目をつむって手すりを叩いたり足踏み、膝を叩く動作あり。

はっきりと歌っている。スタッフが「美空ひばりさんはずっと好きなんですか?」と尋ねると「何年経ってもそういう思い出いっぱいありますから」と返答あり。普段は険しい表情がやわらいでいた。

 

個別音楽療法の報告16

匿名Pさん 80代前半/女性 レビー小体型認知症HDS-R 4点)

【普段の様子】

歩行:車椅子 リハビリ参加:不可 自発語:あり 問題症状:介護抵抗 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

真赤な太陽(美空ひばり)・ブルーライトヨコハマいしだあゆみ

【聴く前の様子】

表情険しく拒否的

 【聴いている時の様子】

リズムに合わせて手拍子あり・はっきりと歌っている。涙が出ていた。

「楽しかったよ。ありがとう。憩いの場を作ってもらって・・」とスタッフに話していた。

 

個別音楽療法の報告17

匿名Qさん 80代後半/女性 認知症HDS-R 11点)

 【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:一部参加 自発語:なし 問題症状:活動性低下 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

美空ひばり

【反応が良かった聴取曲】

真赤な太陽/港町十三番地美空ひばり)・銀座の恋の物語(石原裕次郎・牧村旬子)

【聴く前の様子】

傾眠

 【聴いている時の様子】

表情穏やかに所々歌っている。うなずきリズムをとったり拳を握り踊るような動作を見せる。一緒に聞いていた同テーブルの利用者さんの踊る仕草を見て拍手をしている。社交ダンスの手の添え方をスタッフに教えてくれた。

 

個別音楽療法の報告18

匿名Rさん 80代前半/女性 アルツハイマー認知症HDS-R 8点)

 【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:不可 自発語:あり 問題症状:大声 意思疎通:不可

【好きな曲の情報】

大月みやこ

【反応が良かった聴取曲】

港町十三番地美空ひばり)・高校三年生(舟木一夫

【聴く前の様子】

訴えが多く大声を出すなど落ち着かない様子

 【聴いている時の様子】

歌詞の内容を拾って話をしている。「君といつまでも」を聴いた時に「これ加山?」と質問あり、歌手名を覚えていた。曲によっては「あんまりうまくないね。素人みたい。」と辛口の評価も話されていた。ところどころ歌い、頷くようにリズムをとっていた。「大月みやこないの?」と何度も質問あり、大月みやこさんの「涙川」を聴いていただいたところ「知らない、この曲。」と話しながらも、他の曲に比べ落ち着いている様子であった。

 

drchika.hatenablog.com

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*個別音楽療法は私が勤務する認知症専門老人保健施設での独自の取り組みとして、認知症重症者のQOLの向上を目的に、対象者を選定した上で、作業療法士さんによるリハビリの一環として行なっております。

*お一人当たりの施行回数は1回3曲を5回(全15曲)が基本で、特に反応の良い方や通常のリハビリ介入を行えない方については、長期間(最長3ヶ月)継続して施行しています。

*【聴く前の様子】と【聴いている時の様子】は、作業療法士さんの記録から抜粋しています。

 

集団音楽療法(演奏会)

新型コロナウイルス感染症予防の観点から現在休止中です


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ第3回』~集団音楽療法

 

オリジナル曲

今月の曲

私が作曲をしているBGMの最新曲です。

【リラックスBGM20番】


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲20 オルゴールバージョン【夜空の旅】  赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽眠れる曲オルゴール20

明るい曲調です。夜空を旅する猫の絵も描きました。・・

 

【リラックスBGM21番】


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲21 ピアノバージョン【Yesterday & Today】  赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽眠れる曲ピアノ21

 悲しい曲調です。タイトルは1966にアメリカで編集されたビートルズの非公式LP「Yesterday and Today」から。

 

*次作22番:現在制作中です。

配信ストア一覧

www.tunecore.co.jp

 

ビートルズ全曲カバープロジェクト

リラックスや眠り用の31曲(ピアノ・オルゴール)ロング・メドレーを制作しました。

【オルゴールver】


「眠れない」人のために精神科医がアレンジしたビートルズ・オルゴールメドレー【31曲】

【ピアノver】


「眠れない」人のために精神科医がアレンジしたビートルズ・ピアノメドレー【31曲】

 少しでも原曲に近い雰囲気を出すために、構成は基本的に原曲と同じ形にしています。ピアノverはところどころ、ギターやオルガン(The Endはドラムも)などの楽器の音色を盛り込みました。眠りやリラックスなどの一助となれば大変嬉しく思います。

【曲順】

1.Good Night

2.Let It Be

3.In My Life

4.Here Comes The Sun

5.Ill Be Back

6.Across The Universe

7.NorwegianWood

8.Hello Goodbye

9.Here There And Everywhere

10.The Long And Winding Road

11.Yesterday

12.Something

13.If I Fell

14.While My Guitar Gently Weeps

15.And I Love Her

16.For No One

17.The Fool On The Hill

18.Michelle

19.Come Together

20.Im So Tired

21.Strawberry Fields Forever

22.Because

AbbeyRoad B面メドレー】

23.You Never Give Me Your Money

24.Sun King

25.Mean Mr Mustard

26.Polythene Pam

27.She Came In Through The Bathroom Window

28.Golden Slumbers

29.Carry That Weight

30.The End

31.Her Majesty

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エッセイ「記憶への鍵」

最近Electric Light Orchestra(ELO)の曲をよく聴くようになりました。

mr blue skyから辿ってELOを初めて知るようになったつもりでしたが、好きな音楽というものは何かと繋がっているもので、調べてみると、ビートルズの「Free As A Bird」と「Real Love」、ポールマッカートニーの「Flaming Pie」、ジョージハリスンの「Cloud Nine」「Brain Washed」などのプロデュースを行ったジェフ・リンのバンドでした。

よくよく思い返すと、以前ビートルズのカバー演奏活動を行っていたライブバーで、ジェフ・リンの話を聞いたことがあったり、ELOOut Of The Blueに収録されているジャングルという曲をカバー・バンドが演奏していたのを聴いた気がしてきたりと、ELOの曲を聴いたことで記憶の片隅にあった10年以上前の情景が思い出されてきました。

私の音楽の嗜好が多少偏りがあることはさておき、認知症重症者への個別音楽療法において重要なことは、ご本人から得られる情報・手がかりが少ない中で、それぞれの利用者さんの思い出につながる曲を探し当てることです。

認知症の重症者の方は、すでにいろんなお話ができないご状態になっているために、

思い出の曲を聴いている時に、何を思って笑ったり、突然に泣き出したりしているのかまでは残念ながらわかりません。それでも多くの方が、聴きだすと突然に笑顔になって歌い出したり、泣き出したりしていることは、まぎれもない事実として、観察をさせていただいております。

体操をしたり、塗り絵やゲームや書道をしたりなどの通常の作業療法ができなくなっても、最後まで音楽を聴くことはできて、曲を覚えていて歌うこともできる。曲に関連する記憶を回想して何かを話そうとしてくれたり涙を流したりする。

今目の前にいる多くの重症の利用者さんたちには、あまり時間が残されていない現実があります。認知症末期の多くの利用者さんにみられるように、無表情・無言で食事・睡眠・入浴・排泄を繰り返すだけの毎日ではなく、QOLをあげることに貢献できる残された手段として、個別音楽療法の観察研究を続けたいと思います。

 

お読みいただきありがとうございました🎧🐈📰

 

バックナンバー

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【音楽療法新聞】 2020年10月

2020年10月の認知症重症者への「個別音楽療法」施行結果と楽曲制作のまとめです。

 

認知症専門床での個別音楽療法 

私が勤務する認知症専門老人保健施設に入所されている認知症の重症者の方に、ヘッドフォンで個々の思い出の曲を聴いていただく個別音楽療法

施行終了した方についての報告です。


Dr.Chikaの『音楽と認知症』(その10)~パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます【携帯電話とスプリッターの活用】~歌って踊って・叫んで・涙して

  

個別音楽療法の報告8

匿名Hさん 70代前半/女性 アルツハイマー認知症 (HDS-R1点)

【普段の様子】

歩行:寝たきり リハビリ参加:不可 自発語:なし 問題症状:活動性低下 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

美空ひばりテレサテン

【反応が良かった聴取曲】

悲しい酒(美空ひばり

【聴く前の様子】

ベッド上で不動。開眼している。

【聴いている時の様子】

スタッフを指差し、突然笑う。曲によっては徐々に悲しい表情に。聴き終わってから、椅子とテーブルの間を指差し「汚れるといけないから」と自発語あり。何かを気遣っていた様子。スタッフが「知ってる曲でしたか?」という質問すると「うん」と答える。「悲しい酒」では、目が潤み悲しい表情になった。「美空ひばりさんが本当に好きなんですね」とスタッフが声をかけると、笑顔になる。

 

個別音楽療法の報告9

匿名Iさん 80代後半/男性 認知症 (HDS-R4)

【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:一部可能 自発語:あり 問題症状:帰宅欲求・感情失禁 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

港町十三番地/川の流れのように美空ひばり)・明日があるさ坂本九)・銀座の恋の物語(石原裕次郎・牧村旬子)

【聴く前の様子】

悲しい表情で座っている。スタッフの顔を見ると泣き出す。傾眠のこともあり。

 【聴いている時の様子】

普段からの帰宅欲求・感情失禁のために、涙を流して聞き始めるが、徐々に落ち着く。表情が明るくなり、指を指揮棒のようにふってリズムをとっている。「これレコードだね」と頷くようにリズムをとる。途中、拍手をする。曲が終わると「良かった」と感想あり。

個別音楽療法の報告10【長期継続】

匿名Jさん 70代後半/女性 認知症 (HDS-R2点)

 【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:一部可能 自発語:なし 問題症状:徘徊 意思疎通:不良

【好きな曲の情報】

具体的な情報はなかったが、普段からフロアで音楽が流れていると踊っている様子が見られていた

【反応が良かった聴取曲】

バラが咲いた(マイク眞木)・真っ赤な太陽/港町十三番地/みだれ髪(美空ひばり)・上を向いて歩こう/明日があるさ坂本九)・365歩のマーチ(水前寺清子)・銀座の恋の物語(石原裕次郎・牧村旬子)・高校三年生(舟木一夫)・人生いろいろ(島倉千代子)・演歌みち(松原のぶえ)・浪花節だよ人生は/北酒場細川たかし)・浪花恋しぐれ都はるみ岡千秋)・ふたりの大阪(都はるみ・宮崎雅)

【聴く前の様子】

無表情で座っている・徘徊している・ベッドで休んでいる

【聴いている時の様子】

表情にこやかになり、首を横に振る。両手でリズムをとる。歌詞はあやふやだが常に歌っている。「あなたもやってみれば?」とスタッフに声を掛ける。また「若い頃・・」と何かを話そうとする。手を叩いて歌う。「ここがいいのよね」と自発的に話す。手をくるくるさせて踊るような仕草あり。曲始めから両手で踊るようにリズミカルに動き出す。最後まで歌い続ける。スタッフが一緒に歌うと一層明るい表情に。間奏の太鼓の音に合わせて舌を鳴らす。テーブルを爪で叩くこともある。曲によって振り付けやリズムの取り方が違っていた。

【結果】

長期継続試みたが、1ヶ月程続けたところで、他施設へ移動となった。

 

個別音楽療法の報告11

匿名Kさん 80代前半/女性 アルツハイマー認知症 (HDS-R:拒否のため施行不可)

 【普段の様子】

歩行:寝たきり リハビリ参加:不可 自発語:あり 問題症状:介護抵抗・大声 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

なし

【聴く前の様子】

ベッド臥床。無表情。介護抵抗が強く大声で拒否言動あり。

【結果】

「嫌だよー」「聞きたくないよー」と大声で怒っている。普段から見られる介護抵抗の様子と同様に、音楽聴取に対しても拒否言動が見られたため施行中止。

 

個別音楽療法の報告12

匿名Lさん 80代後半/女性 認知症 (HDS-R8)

 【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:一部 自発語:あり 問題症状:傾眠 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

いつでも夢を(橋幸夫吉永小百合)・君といつまでも(加山雄三)・真っ赤な太陽/港町十三番地美空ひばりブルーライトヨコハマいしだあゆみ)・上を向いて歩こう/明日があるさ坂本九

【聴く前の様子】

傾眠。目を閉じ机に伏せている。

【聴いている時の様子】

頷くようにリズムをとっている。「歌を聴くとなんだか穏やかな気持ちになるね」「やっぱりいいね」と自ら感想をスタッフに伝える。サビを歌い始める。「裕次郎の曲だっけ?」と歌手名を覚えている。「この歌はみんなが知っているような曲なんだよ」と話す。「上を向いて歩こう」を聴くと「九ちゃんもこの曲で有名になったんだよね」と話す。頷いてテーブルを叩きながら聴いている。坂本九の性格や家族のことを知っていて自発的に話す。他の曲でも歌手名を自ら話す。「こういう曲は流行りが終わってもずっと続いていくんじゃないの」と話す。覚醒良好になり開眼している。

 

個別音楽療法の報告13

匿名Mさん 70代後半/男性 認知症 (HDS-R拒否のため施行不可)

 【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:不可 自発語:あり 問題症状:活動性低下 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

バラが咲いた(マイク眞木)・いつでも夢を(橋幸夫吉永小百合)・君といつまでも君といつまでも(加山雄三)・真っ赤な太陽(美空ひばり

【聴く前の様子】

ベッドで臥床・窓際に立って車を見ている

 【聴いている時の様子】

ベッド上で臥床し頭まで布団をかぶったまま聴いていただく。歌い出し、徐々に声が大きくなる。布団から顔を出した。「いいねー!これはいいぞー!」と話す。曲が流れると「わー、びっくりした」と言いながらも歌っている。頷きながら歌い出すが、途中で「もういい。すごくよかった!ありがとう!」と。「よかった。いやーびっくりしたよ。」と話す。

個別音楽療法の報告14

匿名Nさん 80代前半/女性 認知症 (HDS-R3点)

 【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:一部 自発語:あり 問題症状:特になく穏やか 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

君といつまでも(加山雄三)・上を向いて歩こう/明日があるさ坂本九)・365歩のマーチ(水前寺清子)・高校三年生(舟木一夫)・川の流れのように美空ひばり

【聴く前の様子】

椅子に座り、落ちついている

【聴いている時の様子】

「すごくいい声」「両方から聞こえてくるから、すごくいいです」などと話し続ける。鼻歌をところどころ歌っている。「(ヘッドフォンを)落っことしたら大変。コードにつまづいたら大変」と繰り返している。「息子にこういうの買ってもらって聞いてたから」と回想するような発言あり。365歩のマーチでは「ワンツー・ワンツー」と歌いながら足踏み。手拍子もみられる。「石原裕次郎、大好きなの」と歌手名を笑顔で話す。

 

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*個別音楽療法は私が勤務する認知症専門老人保健施設での独自の取り組みとして、認知症重症者のQOLの向上を目的に、対象者を選定した上で、作業療法士さんによるリハビリの一環として行なっております。

*お一人当たりの施行回数は1回3曲を5回(全15曲)が基本で、特に反応の良い方や通常のリハビリ介入を行えない方については、長期間(最長3ヶ月)継続して施行しています。

*【聴く前の様子】と【聴いている時の様子】は、作業療法士さんの記録から抜粋しています。

 

集団音楽療法(演奏会)

新型コロナウイルス感染症予防の観点から現在休止中です


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ第3回』~集団音楽療法

  

オリジナル曲

今月の曲

私が作曲をしているBGMの最新曲です。

【リラックスBGM18番】


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲18 オルゴールバージョン【忙しい日の夜】  赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽眠れる曲オルゴール18

 明るい曲調です。タイトルはビートルズの「A Hard Day's Night」から。

【リラックスBGM19番】


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲19 ピアノ×パイプオルガンバージョン【風に吹かれて】  赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽眠れる曲 ピアノ×パイブオルガン19

ややもの悲しい曲調です。ピアノのメロディの合間にパイプオルガンの音色の演奏を挟みました。

 

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ビートルズ全曲カバープロジェクト

10曲ピアノメドレーのVol.6を制作しました。


Dr.ChikaのBeatles ビートルズ ・ベストセレクション vol6

 

【曲順】

  1. Drive My Car
  2. Getting Better
  3. Hello Goodbye
  4. When I'm Sixty Four
  5. Mean Mr Mustard
  6. Polythene Pam
  7. Get Back
  8. Good Day Sunshine
  9. Lovely Lita
  10. Come Together

 

ビートルズの有名な名曲と、隠れた名曲の両方を、ピアノ・メドレーでお楽しみいただければと思います。

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お読みいただきありがとうございました🎧🐈📰

 

バックナンバー

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【音楽療法新聞】 2020年9月

認知症重症者への「個別音楽療法」最新の施行結果と、楽曲制作の情報を月刊でお届けします。

認知症専門床での個別音楽療法 

私が勤務する認知症専門老人保健施設に入所されている認知症の重症者の方に、ヘッドフォンで個々の思い出の曲を聴いていただく個別音楽療法

施行終了した方についての報告です。


Dr.Chikaの『音楽と認知症』(その8)~パーソナルソングが認知症患者の心を呼び覚ます【方法解説】施行開始! 徘徊をやめて聴いてくれた、歌詞を理解して話してくれた

 

個別音楽療法の報告5

匿名Eさん  90代後半/女性 認知症 (HDS-R1点)

【普段の様子】

歩行:寝たきり リハビリ参加:不可 自発語:なし 問題症状:活動性低下 意思疎通:不良

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

上を向いて歩こう坂本九)・365歩のマーチ(水前寺清子

【聴く前の様子】

ベッドに臥床し閉眼している。時々目を開ける。

【聴いている時の様子】

歌詞の内容に反応し、「涙がこぼれるって」「ひとりぼっちで歩くだって」「高校三年生だって」などと話す。少し目が潤み目頭に手を当てている。スタッフを真似て手を叩いている。

 

個別音楽療法の報告6

匿名Fさん   70代後半/女性 アルツハイマー認知症  (HDS-R3点)

【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:不可 自発語:なし 問題症状:徘徊 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

君といつまでも(加山雄三)・いつでも夢を(橋幸夫吉永小百合

【聴く前の様子】

徘徊している。ぼーっとしている様子。

【聴いている時の様子】

ところどころはっきりと歌っている。途中で他利用者が現れた時に、激しく笑った。曲が終わると「はぁ~よかった」と笑顔。目を閉じて口ずさんでいる。鼻をすすり悲しげな表情になることも。何度も目元を拭う。両手で顔を覆い泣き出しそうな表情。スタッフが「歌うのお上手ですね」と話すと「全然」と謙虚な返答あり。

 

個別音楽療法の報告7

匿名Gさん   60代後半/男性 若年性アルツハイマー認知症 (HDS-R2点)

【普段の様子】

歩行:自立 リハビリ参加:不可 自発語:なし 問題症状:徘徊 意思疎通:可

【好きな曲の情報】

なし

【反応が良かった聴取曲】

いつでも夢を(橋幸夫吉永小百合

【聴く前の様子】

徘徊している・カーテンを引っ張りながら外を見ている・無表情

【聴いている時の様子】

時々手を叩く(リズムとは関係なく叩いている様子)。「あ~あってなっちゃうよ」と言って突然笑う。「まぁ大体あれじゃないの?」などと発語が増える。突然、「10くらいあるよ!」と発言。「はーあ」と何度かため息。スタッフが「曲知ってましたか?」と尋ねると頷く。

 

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*個別音楽療法は私が勤務する認知症専門老人保健施設での独自の取り組みとして、認知症重症者のQOLの向上を目的に、対象者を選定した上で、作業療法士さんによるリハビリの一環として行なっております。

*お一人当たりの施行回数は1回3曲を5回(全15曲)が基本で、特に反応の良い方や通常のリハビリ介入を行えない方については、長期間(最長3ヶ月)継続して施行しています。

*【聴く前の様子】と【聴いている時の様子】は、作業療法士さんの記録から抜粋しています。

 

集団音楽療法(演奏会)

新型コロナウイルス感染症予防の観点から現在休止中です


精神科医Dr.Chikaの『認知症シリーズ第3回』~集団音楽療法

 

オリジナル曲

今月の曲

私が作曲をしているBGMの最新曲です。

【リラックスBGM16番】


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲16 オルゴールバージョン【スリープモード】  赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽眠れる曲オルゴール16

ややもの悲しいメロディーの曲です。

【リラックスBGM17番】


【Sleeping 精神科医作曲】眠れる曲17 ピアノバージョン【心の傘】  赤ちゃん ・子どもにも 眠れる睡眠音楽眠れる曲 ピアノ17

 明るいメロディーの曲です。雨が降る様子を表現してみました。

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ビートルズ全曲カバープロジェクト

 10曲ピアノメドレーのVol.5を制作しました。


Dr.ChikaのBeatles ビートルズ ・ベストセレクション vol5

【曲順】

  1. Magical Mystery Tour
  2. Octopus's Garden
  3. She Said She Said
  4. I've Got A  Feeling
  5. Why Don't We Do It In The Road?
  6. And Your Bird Can Sing
  7. Yes It Is
  8. She Came In Through The Bathroom Window
  9. Piggies
  10. Another Girl


ビートルズの有名な名曲と、隠れた名曲の両方を、ピアノ・メドレーでお楽しみいただければと思います。

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お読みいただき、ありがとうございました🎧🐈📰

 

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【COVID-19】認知症老健の新型コロナ大作戦!

新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い、私が勤務する認知症専門老人保健施設では、100名近くの利用者さんを感染から守るべく、様々な対策を行なっています。

看護師のKさんと対話形式の動画とともに、ご紹介をさせていただきます。 


Dr.Chikaの『認知症老健のコ〇ナ大作戦』~マスク・検査、チーム編成、雨合羽防護服+コ〇ナ禍によるメンタル問題

マスクの難しさ

施設の利用者さんは、認知症の症状のためにマスクをマスクとして認識することが難しい状況です。

外して捨ててしまったり、異食してしまったり、枕の裏やズボンの中などに溜め込んでしまったり、様々な理由でマスクの着用が難しい状況があります。

利用者さん全員にマスクを着用していただくことが難しい分、職員の感染予防・体調管理の徹底や集団でのリハビリ・レクリエーションの中止など、感染拡大を予防するための対策を行い日々改善を重ねています。

施設への感染経路

ご家族との面会が休止されている中で、主な感染経路は無症状の職員からの感染や、職員による接触感染の媒介、または新規入所の利用者さんからの感染など、外からウイルスが持ち込まれることが想定されます。

認知症老健では職員の感染予防対策に加え、新規利用者さんの入所前の抗体検査を無償で行っています。

検査

7月までに全職員を対象とした抗体検査を行いました。

また発熱などの体調不良がみられる利用者さんに対しては、施設内で抗原検査を行っています。

施設内での検査は、抗体検査・抗原検査ともに無償で行なっています。

また、新型コロナの症状が疑われたり濃厚接触の可能性がある職員、および同居のご家族様は、関連病院でのPCR検査を迅速に行い、陰性を確認した上で出勤をしていただいています。

職員または利用者の中で、一人でも陽性者が出た場合は、施設独自の判断で、迅速に、全職員・全利用者を対象にPCR検査を行う方針です。

そのような事態に備え、各部署内での緊急連絡網を整備し、シミュレーションを行なっています。

 

施設内で陽性者が出た場合

施設内を3つのエリアに分け、各エリアごとにチーム分けをした職員を配置します。

  1. 隔離エリア(感染者と濃厚接触者):Aチーム
  2. 同フロアの隔離外エリア:Bチーム
  3. 別フロアのエリア:Cチーム

普段とは異なる動きになるため事前のシミュレーションが重要です。

メンタルの問題

新型コロナの問題は多岐にわたり、経済への打撃やメンタルの問題が世代を問わず重要になってきます。

経済面・精神面の不安定から犯罪が増えたり、不安・抑うつなどの症状が長く続くことで自殺者の増加などの深刻な問題にも発展しかねません。

老健認知症の方々と昼夜をともにする私たちからの視点で、メッセージを盛り込ませていただきました。

認知症老健からのメッセージ〜

私が勤務する認知症専門老人保健施設では、認知症やその他の精神疾患を患いご自宅で生活されることが困難な高齢者の方が100名近くご入所されています。

精神科専門施設の特性上、身寄りがない、お金がない、という方が多くご入所されています。

しかし世間のイメージとは裏腹に、施設内は利用者さん、職員ともに明るく楽しい雰囲気です。

みなさん大変な思いをされてご入所に至っていますが、それを乗り越えて、日々の生活を楽しんでいらっしゃいます。

職員共々、医療やリハビリ・介護など様々な側面から利用者さんと多くの時間を一緒に過ごさせていただく中で、利用者さんの笑顔やユーモアに、パワーをいただいています。

人生の過程でいろんなものを失ったように感じることがあっても、最後には笑顔で過ごせることが幸せであることを、利用者さんから教えていただいているように思います。

 

雨合羽「防御服」シミュレーション

最後に、老健での防御服を実際に着用してご紹介しています。

体調不良の利用者さんが出たときに備えて、日常的に用いられる使い捨て雨合羽・シャワーキャップなどを応用して、施設独自の防御服を作りました。

万が一施設内で陽性者や疑い者が出た場合は、病院に入院までの期間、施設内での感染拡大を最小限に抑えられるよう、事前の話し合い・シミュレーションを重ねています。

重症化リスクの高い、認知症や身体疾患など基礎疾患を持った高齢者が集団で生活をされている、施設での集団感染の報告が相次いでいます。都内にある私たちの施設も対岸の火事とは言えません。

施設職員皆で協力をして、対応していきたいと思います。

 

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